あの熱狂したオリンピックから3年がたち、次はフランスです。

一言に3年と言ってもその間我々も確実に年を取っており、何度か先のオリンピックを見る頃には「年金をもらい始めている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、シニア世代の方も年金だけで悠々自適に暮らしているという話はあまり聞いたことはありません。

本日はそんな年金について、年金から天引きされるお金についても整理します。

10月13日は2ヶ月ぶりの年金支給日でしたが、実際の振込額にがっかりしたという方もいるでしょう。

年金の額面が15万円という場合、手取りがどれぐらいになるのか確認します。
 

1. 10月に振り込まれた「厚生年金と国民年金」

日本の公的年金は、「1階部分の国民年金」と、「2階部分の厚生年金」から成り立っています。

そのため、10月13日に振り込まれた公的年金は「国民年金(老齢基礎年金)」のみという方と、「国民年金(老齢基礎年金)と老齢厚生年金の両方」という方にわかれます。

1.1 国民年金とは?

国民年金は、原則、20歳~60歳までの日本に住む人に加入義務があります。

国民年金保険料は月額1万6520円です(2023年度)。ただし、保険料は毎年見直しが行われており、2022年度は月額1万6590円、2021年度は月額1万6610円でした。

自営業やフリーランスの方は、第1号被保険者として国民年金保険料を納め、老後に老齢基礎年金を受け取ります。40年間欠かすことなく保険料を納めると満額を受け取れますが、未納期間があると満額からその分が差し引かれる仕組みです。

1.2 厚生年金とは?

厚生年金保険に加入している会社や官公庁などの事業所にお勤めの会社員や公務員、一定の勤務時間や月額賃金をクリアしたパート・アルバイトの方は、厚生年金にも加入します。

厚生年金の保険料は報酬比例制なので、収入が高い人ほど多くの保険料が給与から天引きされます。

このため、老後に受け取る老齢厚生年金の受給額には、国民年金以上の個人差が表れます。

国民年金を含む老齢厚生年金の平均額は、14万円台です。となると、月額15万円以上の年金を受け取れるシニアはあまり多くないのでしょうか。

受給額の実態も見ていきましょう。