株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回はオリエンタルランド(4661)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

オリエンタルランドは2023年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割をしているため、分割後で試算します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. オリエンタルランド(4661)の配当金のリターンはいくらか

オリエンタルランドの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当と2024年3月期中間配当」の計2回を受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年10月13日 
  • 株式の取得価格:3984円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:4.4円※
  • 2024年3月期・中間配当(予想):4円
  • 100株ベースの配当金のリターン:840円

※2023年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行ったため、分割後で調整。

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. オリエンタルランドの株主優待のリターンはいくらか

オリエンタルランドは決算期(2023年3月期)時点で、100株以上保有する方に向けて「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」どちらかのパークで利用可能な1デーパスポートを1枚、年に1回提供していました。

1デーパスポートは日によって価格の変動があり、10月は8400円から1万900円となっています。そのため、今回の優待のリターンは1万900円とします。なお、10月1日より大人と中人のパークチケット価格が改定となっています。

また、2023年4月1日実施された株式分割により、2023年9月末基準日の配布分からの株主優待の配布基準が変更となるので注意しましょう。長期保有株主向けの優待制度も変更となります。

2023年9月末基準日の配布分からは、500株以上でなければ株主優待が受け取れません。

ただし、2023年9月30日の基準日以降、100株以上当社株式を3年以上継続して保有した株主は、通常の配布枚数に追加して1枚受け取れるようになる予定です。