3. 「厚生年金・国民年金」天引きされるお金は今後増えていく?

先ほど簡単に触れましたが、保険料の負担は増える可能性が高いと考えられます。

例えば介護保険料は、この20年間で2倍以上に増えています。

出所:厚生労働省「介護保険制度の概要」

公的年金にもいえることですが、少子高齢化により財源の確保が厳しい状況が続いています。

人口ピラミッドの問題は短期間で解決できるものではありませんので、一人ひとりの負担を増やして社会保障制度を維持することになるでしょう。

昨年10月には、原則75歳以上が加入する後期高齢者医療制度で一定以上の所得がある方の負担割合が引き上げられています。

こうして少しずつ変更が加えられ、保険料も増えていくのではないかと考えられます。

老後生活の柱となる老齢年金の手取り額が減ってしまう可能性を考慮しながら、老後への備えをしておく必要があるでしょう。

4. まとめにかえて

偶数月に振り込まれる公的年金ですが、この10月から振込額が変わる方もいます。昨年の所得が上がった方は要注意ですので、振込額に気をつけましょう。

現在の年金制度は、現役世代が納めた保険料を同時期の年金受給世代(高齢者)に割り当てる仕組みの賦課方式となっています。

少子高齢化により、社会保険料が増加していく可能性があることや、現役世代が将来もらえる年金受給額にも大きな影響を受けることになるでしょう。

現役世代にとっても、こうした制度は他人事ではありません。

保険制度が縮小されることも視野に入れると、自助努力がますます必要になるでしょう。

老後はまだ先と思っていても、準備には時間が伴います。是非この機会に老後への準備を考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

菅原 美優