株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回は日本郵船(9101)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. 日本郵船(9101)の配当金のリターンはいくらか

日本郵船の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当と2024年3月期中間配当」の計2回を受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年10月4日 
  • 株式の取得価格: 2609円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:170円 
  • 2024年3月期・中間配当:60円
  • 100株ベースの配当金のリターン:2万3000円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. 日本郵船の株主優待のリターンはいくらか

日本郵船は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けて優待割引券を3枚提供しています(配布枚数は株数により異なる)。

優待割引券1枚につき1クルーズ1名10%の割引となります。なお、クルーズは、プランによって価格が異なります。

ここでは、10月開催横浜港出発の「秋の横浜・神戸クルーズ」を選んだ場合について試算します。K:ステートを選択した場合、2名1室利用時大人一人11万7500円です。そのため、1万1750円分お得になります。

同じプランで3枚の優待割引券を利用したと仮定します。そのため、優待のリターンは3万5250円です。