朝晩はすっかり涼しくなり、週末ともなるとイタリア人はあちこち散策に出かける季節です。田舎町では秋祭りなどのイベントが開催され、各都市も秋めいた空気になります。

イタリア各地には、映画のシーンとして登場する名所がたくさんあります。有名な町はもちろん、次回の旅行で立ち寄りたくなるマイナーなロケ地も。イタリアで一度は行ってみたい映画の舞台をご紹介します。

ローマで撮影された映画は1000本以上!名作から最新作まで

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Covid-19の感染拡大で観光業が振るわなかったローマに、明るい話題を提供してくれたのが、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル』でした。

トム・クルーズは、大スターらしからぬ気さくさで地元の人たちに親しみを見せ、ローマっ子たちも大喜びをしたものです。

激しいカーアクションが見ものだった『ミッション:インポッシブル』をはじめ、ローマで撮影された映画はなんと1000本以上もあるといわれています。

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ローマを舞台にしたことで最も有名な映画は、『ローマの休日』でしょうか。

1953年に公開された『ローマの休日』の影響は強く、今も「真実の口」があるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の前には、写真を撮る観光客の行列ができています。

オードリー・ヘップバーンが扮したアン王女がジェラートを食べたスペイン階段。現在は階段でジェラートを食べることは禁止されてしまいました。ヴェスパというバイクをレンタルして、当時の雰囲気を味わうのも一興です。

トム・ハンクス主演の『天使と悪魔』も、ローマやバチカンが舞台の映画でした。

古いところでは、1960年に公開された『甘い生活』が有名です。この映画を見たことがない人も、アニタ・エグバーグという女優が、トレヴィの泉に入っているシーンをどこかでご覧になったことがあるのでは?

ローマを舞台にした映画は、まるでローマの名所めぐりのような趣きがあるのが楽しいところです。