トヨタ自動車株式会社は、2026年2月27日、2026年1月度の販売・生産実績を発表しました。世界販売台数が1月として過去最高を記録する一方、生産台数は3ヶ月連続で前年を下回る結果となりました。

1. 販売は過去最高。体制のアップデートで一時的な生産減

2026年1月の販売実績は、国内・海外ともに好調でした。

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トヨタ自動車株式会社発表の資料をもとにLIMO編集部で作成

トヨタ自動車株式会社発表の資料をもとにLIMO編集部で作成

グローバル販売台数は82万2577台で、1月として過去最高を記録。前年比は104.7%で、2ヵ月連続の前年超えを達成しています。

国内販売台数は12万3065台で、前年比は97.3%。前年は上回らなかったものの、高水準を維持しています。

海外販売は69万9512台で、前年比は106.1%。北米・欧州・アジアの幅広い地域で需要が堅調で、グローバルでの人気を支えています。

一方、グローバル生産は73万5097台で前年比94.0%という結果に。国内生産は24万9827台(前年比93.9%)、海外生産は485,270台(前年比94.1%)で、いずれも前年を下回っています。

生産が前年割れしている要因は、主力車種の新型投入に向けた「ライン切り替え」と「設備更新」などが挙げられます。

「RAV4」や「カローラ」シリーズなどの主力車種について、次世代モデルや改良版への準備を北米および国内工場で集中的に行っており、この一時的なダウンタイムが生産減として表れています。

2. HEV(ハイブリッド車)が成長を牽引

電動車タイプ別では、HEV(ハイブリッド車)の販売台数が36万5499台(前年比106.0%)と成長を牽引しています。

BEV(電気自動車)は前年比187.6%と大幅に成長していますが、台数ベースではまだ2万2306台という水準にとどまっています。

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トヨタ自動車株式会社発表の資料をもとにLIMO編集部で作成

トヨタ自動車株式会社発表の資料をもとにLIMO編集部で作成

2月以降は、1月の生産調整を経て、新型車のラインが動き出すことで、春先に向けて生産台数の急回復が見込まれます。

BEVはまだトヨタにおいてはニッチな需要であるため、26年に投入する新型bZ4X Touring(国内では2月25日に発売)によって、どれだけ一般層にもアプローチできるかが、今後の全方位戦略の成否を占う試金石となりそうです。

26年2月25日に国内で販売を開始したBEV「bZ4X Touring」3/4

26年2月25日に国内で販売を開始したBEV「bZ4X Touring」

出所:トヨタ自動車株式会社

3. SNSでは全方位戦略の成果を評価する声

2026年1月度の販売・生産実績を受け、SNSでは全方位戦略の成果を評価する声が多く挙がっています。

  • 「数年前に『トヨタはEVに乗り遅れてオワコンになる』と言われていたが、ハイブリッドを磨き続けたトヨタが勝った」
  • 「結局、庶民が求めてるのは『充電の心配がなくて燃費がいい車』。この数字は民意を反映してる」

などのコメントが見受けられました。

一方で、

  • 「BEVの成長率187.5%は良い数字だが、分母が小さすぎる。テスラや中国勢が価格競争を仕掛ける中で、トヨタのBEVが『選ばれる理由』をもっと明確にしてほしい」

とBEVの販売台数を心配する声も聞かれます。

また、新車の納期遅れが常態化していることを受け、

  • 「販売最高なのはいいけど、生産が追いつかないならまた納期1年待ちとかになるんじゃ…?欲しい時に買えないのだけは改善してほしい」

という不満の声も挙がっています。

2025年の世界年間販売台数ランキングで6年連続トップを獲得し、ここ数年に渡って推し進めてきた全方位戦略の正しさを証明したトヨタ。26年もHEV再評価のトレンドは継続しており、好調を維持していることが伺えます。

今年は年始に社長交代も発表され、トヨタが思い描くマルチパスウェイはさらに具体化していくことが予想されます。

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2026年4月1日付で新社長に就任する近健太氏

筆者撮影

BEVにおいても、航続距離1000kmを実現する次世代リチウムイオン電池を搭載したモデルの投入も計画されており、ますます全方位で盤石な体制を構築していく1年になっていきそうです。

参考資料

LIMO自動車部