企業規模別の貯蓄額はいくらか

大企業と中小企業の定義は、中小企業基本法という法律上、資本金の金額または従業員数で以下の通り分類されています。

ここでは、従業員の人数別に社員の貯蓄額をチェックしていきましょう。

2023年に好評された最新の家計調査(貯蓄・負債編)によると、世帯主の勤め先企業規模別の貯蓄の1世帯当たり現在高は、以下の通りとなっています。

従業員数別貯蓄

全世帯平均貯蓄:1508万円

  • 1~9人        :1006万円
  • 10~29人    :1019万円
  • 30~99人    :1239万円
  • 100~299人   :1185万円
  • 300~499人    :1579万円
  • 500~999人    :1645万円
  • 1000人以上   :1775万円

従業員数別に貯蓄額を見てみると、従業員数が300人以上500人未満の企業の社員の貯蓄は1579万円となり、全世帯の平均貯蓄額を超えます。

またそれ以降は、従業員数が増えれば増えるほど、貯蓄額も右肩上がりになる傾向が見られました。

製造業その他の業種では、従業員数が300人を超えると、大企業として分類されます。大企業は、中小企業に比べて貯蓄額が高い傾向にあるということが分かりました。

大企業の貯蓄額が高い理由

大企業で働いている社員の方が、中小企業で働いている社員よりも貯蓄額が高くなる理由として考えられるのは、大企業の方が年間収入が高いためです。

同じく、最新の家計調査(貯蓄・負債編)によると、従業員の人数別に、社員の年間収入を比べて見ると、以下の通りとなっています。

従業員数別年間収入

全世帯平均年間収入:768万円

  • 1~9人        :619万円
  • 10~29人    :656万円
  • 30~99人    :654万円
  • 100~299人    :726万円
  • 300~499人    :789万円
  • 500~999人  :810万円
  • 1000人以上   :905万円

従業員数が100人を超えると、従業員の数が多くなればなるほど、従業員の年間収入も高くなる傾向が見られました。

収入が多ければ、より貯蓄することが可能です。そのため、大企業で働いている社員の方が、中小企業で働いている社員に比べて、年間収入も貯蓄額も高くなると考えられます。