3. 老後に向けて今から資産形成を

ここまで70歳代世帯の貯蓄事情や年金額を確認しました。

「老後2000万円」を大幅に上回る3000万円を超える世帯は全体の約27%でした。

今の70歳代の約4人に1人は十分な貯蓄額を持っている一方で、100万円未満の世帯も多いことから世帯間での格差も大きいことが今回の調査で見えてきました。

さらには、公的年金でも同様なことが起きていました。国民年金だけの受給者は月収5万円台の受給額で、これだけではやはり老後生活は苦しくなるでしょう。厚生年金の受給者よりも、国民年金だけの受給者の方が老後に向けた資産形成が重要になります。

ただし厚生年金の受給額も働いた年数や現年収によって大きく変わる仕組みであることから、見込みの年金額だけをあてにせず、ご自身での自助努力が大事になってくるでしょう。

国の制度として、そういった資産形成における自助努力の為の制度もあります。つみたてNISAやiDeCoなどいい例でしょう。もちろん資産運用をするうえで、リスクはつきものです。自分自身で判断をしていくためのも、情報収集を怠らず自分に合った運用方法を選んでいきましょう。

参考資料

奥田 楓也