2. 厚生年金「月額15万円」を超える男性は多い・少ないどっち?
先述したとおり、厚生年金は仕組み上、現役時代の年収や年金加入期間によって個人で受給額がバラバラです。
ご参考までに、現在のシニア世代が厚生年金をどれくらい受け取っているのか、厚生労働省の資料「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」で見てみましょう。
※下記の厚生年金受給額には国民年金(老齢基礎年金)部分を含みます。
《平均年金月額 男性:16万3380円》
- 厚生年金受給権者:1082万8213人
- 厚生年金を月額15万円超受け取っている人:695万4102人
695万4102人 ÷ 1082万8213人 = 64.2%
厚生年金を受給する男性のうち、64%の人が月額15万円以上受給しています。
個人差はどれほどあるのか、受給額分布を1万円刻みで確認してみましょう。
《男性の厚生年金:月額階級別受給権者数》
- ~1万円未満 7万366人
- 1万円以上~2万円未満:1万4136人
- 2万円以上~3万円未満:5875人
- 3万円以上~4万円未満:1万580人
- 4万円以上~5万円未満:3万1646人
- 5万円以上~6万円未満:7万694人
- 6万円以上~7万円未満:17万8892人
- 7万円以上~8万円未満:26万5042人
- 8万円以上~9万円未満:25万7224人
- 9万円以上~10万円未満:28万4196人
- 10万円以上~11万円未満:35万8936人
- 11万円以上~12万円未満:44万6960人
- 12万円以上~13万円未満:52万9551人
- 13万円以上~14万円未満:62万4724人
- 14万円以上~15万円未満:72万5289人
- 15万円以上~16万円未満:81万5769人
- 16万円以上~17万円未満:90万3637人
- 17万円以上~18万円未満:96万5471人
- 18万円以上~19万円未満:95万3315人
- 19万円以上~20万円未満:88万9人
- 20万円以上~21万円未満:75万1043人
- 21万円以上~22万円未満:57万7586人
- 22万円以上~23万円未満:39万8787人
- 23万円以上~24万円未満:26万7701人
- 24万円以上~25万円未満:17万8056人
- 25万円以上~26万円未満:11万2141人
- 26万円以上~27万円未満:6万7929人
- 27万円以上~28万円未満:3万9296人
- 28万円以上~29万円未満:1万9670人
- 29万円以上~30万円未満:9237人
- 30万円以上~:1万4455人
掘り下げて見ていくと、ボリュームゾーンは男性の平均年金月額を上回る「17万円以上18万円未満」です。
ボリュームゾーンを堺に、月額が上がるにつれ受給権者数が減少していきます。
現役時代の月収と比べると、半分以下程度になるでしょう。とはいえ、年金暮らしスタートと同時に、生活水準を落とすことは簡単ではありません。
年金額や貯蓄額と照らし合わせながら、老後に向けて生活のダウンサイジングを進める必要もでてくるでしょう。
まずは、ご自身の年金見込額を「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しておきましょう。