ANAホールディングス(以下、ANAHD)および日本航空(以下、JAL)は、2017年11月28日に、私立大学などのパイロット養成課程の学生・訓練生の方を対象に、関係者との連携のもと創設した無利子貸与型奨学金「未来のパイロット」へ、資金協力することを決定したと発表した。
当制度は、勉学・訓練に励むパイロット養成課程の学生・訓練生を応援し、日本の航空輸送の発展に貢献することを目指したものだ。
近年、政府により策定された「明日の日本を支える観光ビジョン」では訪日外国人旅行者数の目標が2020年に4,000万人とされているなど、将来のパイロット養成・確保はますます重要な課題となっている。こうした状況を踏まえ、パイロット志望の学生・訓練生の学費・訓練費用負担の軽減を目的に、無利子貸与型奨学金「未来のパイロット」が創設されることとなった。
ANAHDとJALは日本の空を担うエアラインとして、運営費用の一部負担や奨学生の選考に協力することで、一人でも多くの若者にパイロットを目指してもらえる環境を整えるべく、日本の翼の将来を担うパイロットにチャレンジする学生を応援することとなる。
貸与人数及び貸与額は、1学年あたり計25名程度に対し、一人当たり500万円を無利子で貸与する。
事業運営主体は、一般社団法人である航空機操縦士育英会。参加民間養成機関としては、桜美林大学、東海大学、崇城大学、千葉科学大学、日本航空大学校、新日本航空株式会社。
人手不足は現在ではどの産業でも共通であるが、今後日本国内へのインバウンド需要が盛り上がっていくことなどを考えると、パイロットという専門職の人材育成は必須となってくる。今後のエアライン各社のパイロット育成制度などにも注目が集まる。
LIMO編集部