政府が2023年6月13日に公表した「異次元の少子化対策」を受け、子育て施策に対するさまざまな声があがっています。

増税や社会保険料の負担は重くのしかかり、なかなか貯蓄に手が回らないという家庭も多いのではないでしょうか。

厚生労働省の発表した「国民生活基礎調査」によると、2022年の一世帯あたりの平均所得金額は「545万7000円」で、中央値は「423万円」です。

ここから、「年収400万円」は標準的な家庭であるといえるでしょう。同じような年収ラインの場合、どれほど貯蓄ができているのか気になるものです。

そこで、年収400万円世帯の平均貯蓄額について詳しく見ていきたいと思います。

1. 年収400万円台世帯の貯蓄はいくらぐらいある?

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」より、勤労者世帯のうち「年収400万円世帯」の貯蓄額を確認します。

1.1 年収400万円〜450万円世帯の貯蓄事情

平均貯蓄額:850万円

  • 通貨性預貯金:363万円
  • 定期性預貯金:216万円
  • 生命保険など:190万円
  • 有価証券:71万円
  • 金融機関外:9万円

1.2 年収450万円〜500万円世帯の貯蓄事情

平均貯蓄額:901万円

  • 通貨性預貯金:365万円
  • 定期性預貯金:238万円
  • 生命保険など:207万円
  • 有価証券:88万円
  • 金融機関外:3万円

年収400万円台の世帯の貯蓄額は1000万円を超えていません。ただし、年収を上回る結果となっています。

内訳を確認すると、「通貨性預貯金」や「定期性預貯金」の割合が高い結果になりました。堅実に貯められる、いつでも引き出しやすいという利点を選んでいるとうかがえますね。