貯蓄がある人の保有している資産
貯蓄がある人は何を利用してお金を貯めているのでしょう。
前述の金融広報中央委員会の調査では、貯蓄がある人の保有資産は金額の多い順に次の通りです。
()内は、全貯蓄額に占める割合です。
- 第1位:定期性預貯金(21.9%)
- 第2位:株式(20.1%)
- 第3位:生命保険や個人年金など(18.8%)
定期性預貯金
定期性預貯金とは、1年や5年など一定期間後に満期を迎える預貯金のことです。
安全性が高い反面、低金利が続く現在では利息はあまり期待できません。
一括してお金を預ける定期預金のほか、毎月一定額を貯める積立定期預金などもあります。
途中解約して簡単に換金できるため、急な出費に対する備えにもなります。
株式
株式投資には値下がりリスクなどがありますが、定期性預貯金と比較して高い利回りが期待できます。
貯めるだけでなく、運用によってお金を殖やす役割もあるからです。
また、分散投資によってリスクを抑えた投資信託を利用するという方法もあります。
緊急時の資金を預貯金など換金性の高い金融商品で準備した上で、余ったお金を株式や投資信託で殖やすのがおすすめです。
生命保険や個人年金など
生命保険や損害保険にも満期時に満期金が支払われる商品があります。
また、個人年金は、年金で分割、または一時金でお金が受け取れます。
主な商品は、養老保険や学資保険、個人年金保険などです。
長期にわたり計画的に資金準備ができる一方、途中解約すると損をする可能性が高く、予定利率が低位にあるため利回りはあまり高くはありません。
貯蓄達成に向けて
貯蓄のある人とない人の違いの1つは、家計の収支状況です。
収入が高く家計収支が黒字なら貯蓄できる一方、収入が低ければ節約しても赤字になる可能性があります。
ただし、浪費癖があったり計画的に支出できない場合、収入が高くても貯蓄できないケースもあります。
収入から貯蓄分を差し引き残ったお金を生活費に当てることが、貯蓄のポイントです。
緊急時の資金を預貯金などで準備した上、余ったお金を投資に回すのがおすすめです。
参考資料
西岡 秀泰