トヨタ自動車(7203)と日産自動車(7201)は2023年2月末までは少々方向性が異なりましたが、3月末以降は両社とも上昇傾向となっています。
それぞれの株価の動きについてみていきましょう。また、後半では、両社の配当金や株主優待についても紹介します。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
1. 2023年初は日産自動車(7201)の株価の値動きが堅調
年初から2月末頃までは、日産自動車の株価が堅調に推移しました。
同社は2023年2月9日に発表した2022年度第3四半期で、前年同期比で増収増益(利益は経常利益ベース)という堅調な決算を公表しています。
原価高騰などの逆風要因があるなかで、売上高だけでなく、経常利益まで増益となったことが好感されたと思われます。
また、同社は2022年11月に業績見通しを上方修正しています。当決算ではこの上方修正された強気な見通しを維持したことも、投資家に好感されたと考えられます。
その後3月には米地銀のシリコンバレーバンクの破綻や大手金融グループクレディ・スイスの買収などに伴う金融セクターに対する懸念が波及する形で、日産自動車、トヨタ自動車とも一時的に株価が下落したと思われます。
しかし、自動車産業には直接関係のないトピックであったため、3月末ごろからは両社そろって株価が上向きはじめていると思われます。