【マクドナルド】2023年第1四半期の決算内容とは
マクドナルドの株価トレンドは5月12日を境に下落トレンドにあります。ちょうどこの時期には、2023年第1四半期の決算発表がありました。
日本マクドナルドホールディングス株式会社「2023年 第1四半期決算発表」では、全店売上高や既存店売上高の拡大は続いていたのですが、営業利益で前年同期比▲13%、経常利益でも同▲9.5%と増収減益という結果になりました。
マクドナルドはこれまでの既存店売上高を伸ばしてきた企業なので、売上拡大だけでは株価上昇にならなかったと思われます。
店舗の売上が拡大したにもかかわらず、円安やインフレによる材料高を原因とした利益率の低下により減益となったことが懸念材料の一つになったと考えられるでしょう。
日本のインフレや原料高はすぐに解消する問題ではないので、先行きに対して慎重な見通しを持つ必要もあります。
また、マクドナルドにとっては逆風となる円安傾向が続いていることも背景の一つとして、2023年第1四半期の発表後は株価の下落傾向が続いていると考えられます。
マクドナルドの株価における主なリスクとは
足元の株価の変動や、マクドナルドの有価証券報告書等を参照すると、同社の株価におけるリスク要因としては主に次のような点があげられます。
- 為替及び食品関連の市況変動
- 天候や災害、伝染病などによる影響
- 食品の安全に対するリスク
最近のマクドナルドの業績は主に原材料調達のコスト増に影響を受けています。このように為替相場や原材料高、インフレなどの影響を受けるリスクがあります。
続いて、日本及びグローバルな天候や災害の影響を受けるリスクがあります。
新型コロナにおいて、マクドナルドはもともとテイクアウトでの商品提供を積極的におこなってきたことや、デリバリーで順応することで、大きなダメージを避けることができたと考えられるでしょう。
しかし、今後の災害や伝染病も同じように避けられる保証はありません。日本国内の災害だけでなく、食材の原産地や加工値の被災に伴うバリューチェーンの寸断などが、業績悪化をもたらすリスクもあります。
最後に食品を日本各地で取り扱っているため、食中毒や原材料の調理方法などに伴う不祥事が、レピュテーションリスクとなる可能性があります。情報が速やかに拡散する昨今において、食の安全は外食産業における大きなリスク要因といえるでしょう。