マクドナルド(2702)の株価は、2023年8月25日の終値で5700円でした。

年初からの推移を見ると、前半は好調な業績により上昇が続いていましたが、5月に発表された2023年の第1四半期決算の内容などを受けて株価が下落方向に転じていると考えられます。

【図表1】マクドナルドの2022年末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年12月30日~2023年8月9日1/3

【図表1】マクドナルドの2022年末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年12月30日~2023年8月9日

出所:各種資料をもとに筆者作成

この記事ではマクドナルドの年初来の株価の動きや、マクドナルドの株価におけるリスクおよび配当、株主優待などについて紹介していきます。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。

「マクドナルド(2702)の株価」5月までは好業績が株価上昇のドライバーか

マクドナルドは、2023年前半は順調な業績を背景に堅調な推移となったと考えられます。

マクドナルドは2021年時点で既存店舗の売上が各年の前年比で見て6年連続で増加。

日本マクドナルドホールディングス株式会社「2022年 通期決算発表」によれば、2022年通期決算でも前年対比で既存店+8.9%、全店+10.1%となり、記録を7年連続に伸ばしています。

また、全店売上高が過去最高の7000億円超となっています(※ただし、マクドナルドはフランチャイズを展開しています)。

マクドナルド自身の営業利益は338億円で、2022年内に上方修正した営業利益見通し(335億円)もクリアするなど、店舗売上、利益とも堅調な内容となりました。

通期決算に代表されるような堅調な業績が、マクドナルドの2023年前半の株価上昇の原動力になったと思われるでしょう。

【マクドナルド】2023年第1四半期の決算内容とは

マクドナルドの株価トレンドは5月12日を境に下落トレンドにあります。ちょうどこの時期には、2023年第1四半期の決算発表がありました。

日本マクドナルドホールディングス株式会社「2023年 第1四半期決算発表」では、全店売上高や既存店売上高の拡大は続いていたのですが、営業利益で前年同期比▲13%、経常利益でも同▲9.5%と増収減益という結果になりました。

マクドナルドはこれまでの既存店売上高を伸ばしてきた企業なので、売上拡大だけでは株価上昇にならなかったと思われます。

店舗の売上が拡大したにもかかわらず、円安やインフレによる材料高を原因とした利益率の低下により減益となったことが懸念材料の一つになったと考えられるでしょう。

日本のインフレや原料高はすぐに解消する問題ではないので、先行きに対して慎重な見通しを持つ必要もあります。

【図表2】ドル円為替相場の推移(円/ドル)2023年4月30日~2023年8月9日2/3

【図表2】ドル円為替相場の推移(円/ドル)2023年4月30日~2023年8月9日

出所:各種資料をもとに筆者作成

また、マクドナルドにとっては逆風となる円安傾向が続いていることも背景の一つとして、2023年第1四半期の発表後は株価の下落傾向が続いていると考えられます。

マクドナルドの株価における主なリスクとは

足元の株価の変動や、マクドナルドの有価証券報告書等を参照すると、同社の株価におけるリスク要因としては主に次のような点があげられます。

  • 為替及び食品関連の市況変動
  • 天候や災害、伝染病などによる影響
  • 食品の安全に対するリスク

最近のマクドナルドの業績は主に原材料調達のコスト増に影響を受けています。このように為替相場や原材料高、インフレなどの影響を受けるリスクがあります。

続いて、日本及びグローバルな天候や災害の影響を受けるリスクがあります。

新型コロナにおいて、マクドナルドはもともとテイクアウトでの商品提供を積極的におこなってきたことや、デリバリーで順応することで、大きなダメージを避けることができたと考えられるでしょう。

しかし、今後の災害や伝染病も同じように避けられる保証はありません。日本国内の災害だけでなく、食材の原産地や加工値の被災に伴うバリューチェーンの寸断などが、業績悪化をもたらすリスクもあります。

最後に食品を日本各地で取り扱っているため、食中毒や原材料の調理方法などに伴う不祥事が、レピュテーションリスクとなる可能性があります。情報が速やかに拡散する昨今において、食の安全は外食産業における大きなリスク要因といえるでしょう。

マクドナルドの株主優待と配当金とは

最後にマクドナルドの株主優待と配当金を確認しましょう。

マクドナルドでは毎年6月30日、12月31日にマクドナルドの主要商品と引き換えられる優待券が付与されます。

1冊にバーガー類、サイドメニュー、ドリンクのチケットが計6枚入っていて、【図表3】のように株数に応じて1回あたりの付与枚数が変わります。

一方で、2022年度の配当は年間で39円となっています。中間配当を行っていません。

2023年3月31日の株価終値5520円を前提とすると配当利回りは0.7%です。

参考資料 

宮野 茉莉子