長期間に及ぶ臨時休校で学び方に大きな変化を与えたコロナ禍。文部科学省は、感染予防で欠席する場合「出席停止・忌引等」扱いになり、欠席にならない措置を下しました。

それまでの「インフルエンザのような出席停止扱いの病気で学校を休んだら欠席」という考えから、一歩踏み込んだ形となったわけです。

親世代の頃は学校を休むのは風邪を引いた時や忌引きで、「理由もないのに学校を休むことは悪いこと」という考えが根強く、皆勤賞の子が表彰され称賛されていました。

しかし、コロナ禍を契機に「休むこと」への意識や親世代の働き方も変わりつつあります。

今回は、休みへの意識変化や愛知県の公立学校のモデル事業として9月から始まるラーケーションについて取り上げていきます。

学校を休んで出かけることへの意識変化

会社や学校での週休二日制導入をリアルタイムで知っている世代が今は親となり、今では多種多様な職種や働き方が生まれ、「絶対に土日祝日は休み」ではなくなりました。

その一方で、学校生活を軸とした生活を送っている子ども達は土日祝日が休みになります。親の職種や勤務体制によっては親子の休みが必ずしも一致するとは限りません。

こうしたズレが生じていることもあり、学校を休ませて遠出することに「ズル休み」と否定的な意識を持つ人は少なくなっています。

家族のお出かけで園や学校を休ませた経験、約半数が「アリ」と回答

子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ株式会社は、WEBサイト「いこーよ総研」のユーザーに対して「おでかけや旅行のために子どもが学校を休むことについて保護者がどのように考えているかについて」アンケートを実施し、その調査分析結果をまとめました。

それによると、家族旅行などのお出かけで幼稚園や保育園、学校を休ませたことのある保護者は全体の56%に上ることが分かりました。