老齢年金の受給開始年齢は原則65歳からですが、60歳から65歳になるまでに繰り上げて受給することや66歳から75歳までに繰り下げて受給することもできます。
繰り上げると減額され、繰り下げると増額されるので、いつから受給したらいいのか悩まれると思います。
そこで、働き方や家計の状況などさまざまな要因から、受給開始年齢を判断する際のポイントをお伝えします。
また、何歳まで生きれば得(損)をするのかを表した「損益分岐年齢表」も作成したのでチェックしてみてください。
1. 【厚生年金と国民年金】平均月額はいくらか
国民年金の人と厚生年金の人では、年金の月額はどのくらい違うのでしょうか。
令和3年度の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、年金受給権者の平均年金月額をみてみましょう。
1.1 <国民年金・厚生年金受給権者の平均年金月額>
国民年金の平均年金月額は5万6368円、厚生年金の平均年金月額は14万3965円(国民年金の受給額を含む)となっており、厚生年金は国民年金の2.5倍程度多くなっています。
男女別にみてみると、国民年金の場合はそれほど差がありませんが、厚生年金の場合は、収入や加入年数に応じた年金額となるため、男女差が顕著に現れています。
2. 【年金生活】老後の家計収支を試算する
ここでは、国民年金、厚生年金ごとの平均額を紹介しましたが、自分がいくら受給できるのか把握するためには、年に1回誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認するのがいいでしょう。
公的年金がいくらもらえるのかが分かったら、次に示す老後の生活費を参考にして、不足分がいくらになるのか試算してみましょう。