対象の投資商品から得られる利益が一定期間非課税となるNISA。

NISAはさまざまな金融機関で取り扱われており、ゆうちょ銀行もその一つです。

本記事はゆうちょ銀行でNISAに取り組むメリット・デメリットや評判を紹介します。

この記事を読んでわかること

  •  NISAとは
  •  ゆうちょ銀行でNISAに取り組むメリット・デメリット
  •  ゆうちょ銀行以外のおすすめの金融機関
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NISAとは

NISAは、対象の投資商品から得られる利益が一定期間非課税となる税制優遇制度です。

現行NISAは一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの3種類が用意されており、いずれか1つを選んで利用できます。

成人が利用できる一般NISAとつみたてNISAの違いは以下の通りです。

  一般NISA つみたてNISA
1年間に投資できる金額 120万円 40万円
利益が非課税となる期間 5年間 20年間
投資できる商品 上場株式や投資信託など 金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託
投資方法 一括購入とつみたて購入の両方可 つみたて購入のみ
対象年齢 18歳以上 18歳以上

2024年1月から新NISAがスタート

現行NISAは2024年1月にリニューアルします(新NISA)。

基本的な方針は現行のNISAと変わらず、対象の投資商品から得られる利益が非課税となる制度です。

新NISAは成長投資枠とつみたて投資枠の2種類が用意されています。各々の違いを整理しましょう。

  成長投資枠(現行の一般NISAを継承した内容) つみたて投資枠(現行のつみたてNISAを継承した内容)
1年間に投資できる金額 240万円 120万円
非課税期間 無期限 無期限
投資できる商品 上場株式や投資信託など 金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託
投資方法 一括購入とつみたて購入の両方可 つみたて購入のみ
対象年齢 18歳以上 18歳以上

両制度は併用することもできますが、運用できる最大保有額は1800万円となっています(成長投資枠は1200万円まで)。

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ゆうちょ銀行でNISAを利用するメリット

ELUTAS/shutterstock.com

ゆうちょでは、窓口とインターネットの両方から投資信託を申し込むことができます。

近くの郵便局でNISA用の投資信託を買い付けたい人には、大きなメリットとなるでしょう。

ゆうちょ銀行または投資信託取扱郵便局の営業時間(9時から16時)にお申込みができます。

また、インターネット(ゆうちょ通帳アプリ、ゆうちょダイレクト)または投資信託テレホンサービスをご利用の場合は、各取扱時間にお申し込みいただけます。

出所:ゆうちょ銀行「投資信託の購入・換金等の申し込みができる時間はいつですか?」

ほかにも、ゆうちょ銀行ではNISAに関するものを含むさまざまな手続き・相談が可能です。

ライフプランのご相談 教育、老後の資金、相続等のご相談
資産運用商品のご相談 保有商品の運用状況のご確認、NISA・つみたてNISA等の制度についてのご相談
資産運用の各種お手続き 投資信託の購入・解約、投資信託口座の住所変更等の各種お手続き
住宅ローン

住宅ローン(新規借り入れ、借り換え)のご相談

ゆうちょ銀行では、「ゆうちょフラット35」を取り扱うほか、ソニー銀行およびSBI新生銀行を所属銀行とする銀行代理業者として、両行の住宅ローン商品のお申し込みを受け付けています。

貯金・送金の各種お手続き 総合口座開設
住所・氏名・印章の変更
相続、成年後見人等のお手続き
国際送金に関するお手続き
定額定期貯金のお手続き
口座の代表者変更
高額な貯金の払戻し
通帳・カードの再発行
その他

出所:ゆうちょ銀行「ご相談・ご来店予約等」

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ゆうちょ銀行でNISAを利用するデメリット

ELUTAS/shutterstock.com

ゆうちょ銀行でNISAを利用するデメリットは以下の通りです。

  1. 投資信託のラインナップが脆弱
  2. インターネット取引には「ゆうちょダイレクト」申し込みが必要
  3. 口座開設まで1ヶ月程度の時間がかかる
  4. カード決済ができない

それぞれ詳しく紹介します。

投資信託のラインナップが脆弱

NISAで運用できる主な金融商品の1つに投資信託が挙げられます。

投資信託は商品ごとに設定された運用方針に沿う形でプロに資金運用をおまかせできる投資商品です。

【関連記事】【初心者必見】基礎から分かる投資信託講座!おすすめの商品や証券会社も紹介!

投資信託のラインナップは金融機関によって異なり、ゆうちょ銀行は主要ネット証券などと比較すると脆弱です。

具体的に主要ネット証券各社と比較してみましょう。

<投資信託の本数比較>

証券会社 投資信託本数
ゆうちょ 119本
SBI証券 26555本
楽天証券 2619本
マネックス証券 1367本
松井証券 1703本

<つみたてNISA対応商品数比較>

証券会社 つみたてNISA対応商品数
ゆうちょ 12本
SBI証券 205本
楽天証券 194本
マネックス証券 169本
松井証券 195本

※2023年8月16日時点

豊富な商品ラインナップから運用する投資信託を決めたい人であれば、ゆうちょ銀行でのNISAはあまりおすすめできません。

インターネット取引には「ゆうちょダイレクト」申し込みが必要

ゆうちょでは、投資信託をインターネット上で取引することもできます。

しかし、そのためには「ゆうちょダイレクト」への申し込みが必要となります。

口座開設まで1ヶ月程度の時間がかかる

ゆうちょ銀行でNISA口座を開設するには1ヶ月程度の期間が必要となります。

一方、例えばSBI証券では、申し込みから最短2日でNISA口座による取引が可能となります(仮開設制度)。

ゆうちょ銀行でNISAによる取引を始めるには、比較的長い待ち時間が必要です。

※SBI証券では仮開設制度により、税務署の審査が完了する本開設までの期間でも、NISAによる取引が可能です。ただし、審査に落ちた場合はNISA口座は無効となり、一般口座での取扱となってしまう点には注意が必要です。

NISAでのお取引をすぐに開始いただけるよう、当社では税務署への審査前にNISAでのお取引を可能とする仮開設制度を設けております。

税務署での審査の後に本開設をおこないますが、他の金融機関で既にNISA口座を開設している場合等は、税務署での審査が非承認となり、SBI証券で開設したNISA口座が無効となります。

無効となった場合、今回のお申し込みにより仮開設されたNISA口座は無効となり、仮開設中にNISA預りとして買付した上場株式等は当初より一般口座(課税取引)にて買い付けたものとして扱われ、お客さまにより確定申告が必要となる場合もございますのでご注意ください。
出所:SBI証券「NISA・つみたてNISA口座開設の流れ」

カード決済ができない

つみたてNISAは、つみたて投資によって投資信託を運用し、資産を形成する制度です。

また、つみたて投資とは、一定間隔・一定金額で対象の金融商品を買い付ける投資方法のことです。

SBI証券や楽天証券では、つみたて投資の支払い方法にクレジットカード決済を選択できます。

購入額に応じたクレカポイントが還元される点がメリットです。

ゆうちょ銀行ではクレカ決済には対応していません。通常貯金口座からの引き落としとなります。

ゆうちょ銀行でNISAを始める方法

aomas/shutterstock.com

ゆうちょ銀行でNISAを始めるフローは以下の通りです。

  1. 投資信託口座の開設
  2. NISA口座の開設
  3. 投資信託口座を開設した店舗で運用商品の申し込み

まずはゆうちょ銀行か投資信託取扱郵便局で投資信託口座を開設します(ゆうちょダイレクトでも開設可能)。

その際には以下のものが必要となるので用意しておきましょう。

  1. 通常貯金通帳
  2. 印章(通帳のお届け印)
  3. 証明書類(マイナンバーカードなど)

※証明書類については、ゆうちょ銀行「投資信託口座開設:お手続きに必要な書類について」に詳しい説明があります。

次にNISA口座の開設手続きを行います(投資信託口座と同時の申し込みも可能)。

NISA口座が開設されたら、次に投資信託口座を開設した店舗で運用商品の購入手続きを行います。

以下のものを用意のうえ、「投資信託購入申込書」もしくは「投資信託自動積立申込書」を記入しましょう。

  • 投資信託振替決済口座利用または投資信託保護預り口座利用と記載された通常貯金通帳
  • 印章(通帳の届印)

※通常貯金口座に投資信託購入分の残高があることを確認しておきましょう。

手続きが15時までに完了すれば当日扱い、15時以降は翌営業日扱いです。

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ゆうちょ銀行のNISAはどう評価されている?評判を紹介

ここではゆうちょ銀行のNISAがどのように評価されているのかを見ていきましょう。

最近のネットの口コミからいくつかピックアップして紹介します。

  • NISAはゆうちょにした。色々対面で親切に教えてくれるし
  • ゆうちょはクレカ決済できないのがたまにキズ
  • ゆうちょは投資信託の数が少ない。eMAXIS Slimもないよ

プラスの口コミとしては、対面でのサービスを評価するものが見られました。

この点は店舗を持たないネット証券にはないメリットと言えるでしょう。

一方で、投資信託のラインナップの脆弱さおよび人気商品であるeMAXIS Slimシリーズを取り扱っていないことをネガティブに捉える口コミも。また、クレカ決済ができないことをネガティブに評価する声もありました。

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NISA利用、ゆうちょ以外なら「楽天証券」がおすすめ

ゆうちょでのNISA利用にはメリットもありますが、同時にさまざまなデメリットもあります。

そこでゆうちょ以外でおすすめとなるのが楽天証券です。

楽天証券は900万口座を誇る人気ネット証券であり、NISA口座数ではナンバーワンとなっています(日本証券業協会「NISA及びジュニアNISA口座開設・利用状況調査結果(全証券会社)」(2022年9月末時点))。

つみたてNISAの商品ラインナップは業界最高水準となる194本。また、つみたてNISAを含む投資信託のつみたて投資に楽天カード決済を利用すると、購入額の0.5~1%が楽天ポイントとして還元されます。

ゆうちょ以外も検討したい方は楽天証券もあわせて見ておくと良いでしょう。

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参考資料

まとめ

  •  ゆうちょ銀行のNISAは店舗で投資信託を購入できる点がメリット
  •  一方で、つみたてNISAの商品ラインナップが脆弱などのデメリットもある
  •  ゆうちょ銀行以外なら楽天証券がおすすめ
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MeChoice編集部