【今日は年金支給日】厚生年金の月額「10万円台or20万円台」どちらが多いのか 老後資金を確保する3つの方法

3. 国民年金のみならさらに少ない

自営業者や専業主婦などは、そもそも厚生年金に加入していないため、1階部分の国民年金のみの受給となります。

厚生労働省の同資料から、今度は国民年金の平均月額やボリュームゾーンをチェックしていきます。

3.1 国民年金の年金月額

全体平均月額：5万6368円

• 男性平均月額：5万9013円
• 女性平均月額：5万4346円

3.2 国民年金額の分布の様子

• 1万円未満：7万27人
• 1万円以上～2万円未満：28万4152人
• 2万円以上～3万円未満：90万3006人
• 3万円以上～4万円未満：274万9550人
• 4万円以上～5万円未満：463万6048人
• 5万円以上～6万円未満：791万730人
• 6万円以上～7万円未満：1500万3006人
• 7万円以上～：187万2466人

国民年金の平均は5万6368円、ボリュームゾーンは6～7万円未満の1500万3006人です。

国民年金しかない場合、「10万円台」を目指すことは不可能に近くなります。年金だけでは老後資金として足りないといえるでしょう。

自分で年金を増やすこと、あるいは老後資金を貯めることが重要になります。

4. 厚生年金や国民年金の受給額を上げる方法とは

では、厚生年金や国民年金の受給額を上げることはできるのでしょうか。ここでは3つの方法をご紹介します。

4.1 繰下げ受給をする

厚生年金も国民年金も、65歳以降に受給を開始することで、受給額を増やすことが可能です。これを年金の繰下げ受給といいます。

2022年4月からは75歳まで年金を繰り下げることが可能になりました。

繰り下げる月ごとに0.7％ずつ年金が増えるため、10年間で最大84％増加できます。

年金が少ない方にとっては魅力的な制度ですが、

• 税金保険料の負担が増える
• 加給年金が受け取れない
• 年金受給までは収入の確保や貯蓄の切り崩しが必要

という点に注意が必要です。また、そもそも長生きできないと損という考え方もありますね。

4.2 国民年金の未納・免除分を「追納」する

学生納付特例制度などで国民年金の保険料を支払っていない期間がある場合、可能であれば追納するとよいでしょう。

ただし、追納できる期間には限りがあります。「ねんきんネット」などで可能期間を確認しましょう。

他に国民年金の受給額を上げる方法としては、国民年金基金や付加保険料の納付も検討できます。

4.3 長く働いて厚生年金の加入期間を延ばす

厚生年金の受給額を上げるには、長く働くことも効果的です。

加入期間が長ければ長いほど受給額があがるので、厚生年金制度のある会社員である期間を長くすると受給額を上げられるでしょう。

繰下げ受給をすることにより、受給額の増額も望めます。