8月15日は2ヶ月に一度の年金支給月です。お盆休みなど色々なイベントが控える中での支給は、気持ち的にも余裕が持てるでしょう。
さらに今年度の年金は3年ぶりに増額となっています。
しかし、増額といっても実際にどの程度の金額を受け取っているのかご存知の方は少ないでしょう。
もちろん人によってバラつきはありますが、「10万円台」と「20万円台」ではどちらの方が多いのでしょうか。
そこで今回は、年金の受給額や老後資金を貯めるコツなどについて深堀していきたいと思います。
1. 今日支給の「厚生年金と国民年金」は2階建て
公的年金には基礎年金(国民年金)と厚生年金があり、上の図のように2階建て構造となっています。
1.1 国民年金(1階部分)
- 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直し)
- 年金額:納付期間によって決定。2023年度の満額は月額6万6250円(67歳以下の場合)
1.2 厚生年金(2階部分)
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定
厚生年金の場合、納めた保険料や加入期間で受給額が決まります。そのため受給額は個人間の差が激しいものです。
では、国民年金(基礎年金)を含めた厚生年金として、今のシニアは月額にしてどれほど受け取っているのでしょうか。
「10万円台」の人と「20万円台」の人ではどちらが多数派か見ていきましょう。
2. 厚生年金「10万円台」「20万円台」どちらが多いのか
ここからは、厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より2021年度末時点での厚生年金(第1号)の支給額を確認しましょう。
この金額には国民年金も含まれます。
2.1 厚生年金の年金平均月額
全体平均月額:14万3965円
- 男性平均月額:16万3380円
- 女性平均月額:10万4686円
2.2 厚生年金額の分布の様子
- 1万円未満:9万9642人
- 1万円以上~2万円未満:2万1099人
- 2万円以上~3万円未満:5万6394人
- 3万円以上~4万円未満:10万364人
- 4万円以上~5万円未満:11万1076人
- 5万円以上~6万円未満:16万3877人
- 6万円以上~7万円未満:41万6310人
- 7万円以上~8万円未満:70万7600人
- 8万円以上~9万円未満:93万7890人
- 9万円以上~10万円未満:113万5527人
- 10万円以上~11万円未満:113万5983人
- 11万円以上~12万円未満:103万7483人
- 12万円以上~13万円未満:94万5237人
- 13万円以上~14万円未満:91万8753人
- 14万円以上~15万円未満:93万9100人
- 15万円以上~16万円未満:97万1605人
- 16万円以上~17万円未満:101万5909人
- 17万円以上~18万円未満:104万2396人
- 18万円以上~19万円未満:100万5506人
- 19万円以上~20万円未満:91万7100人
- 20万円以上~21万円未満:77万5394人
- 21万円以上~22万円未満:59万3908人
- 22万円以上~23万円未満:40万9231人
- 23万円以上~24万円未満:27万4250人
- 24万円以上~25万円未満:18万1775人
- 25万円以上~26万円未満:11万4222人
- 26万円以上~27万円未満:6万8976人
- 27万円以上~28万円未満:3万9784人
- 28万円以上~29万円未満:1万9866人
- 29万円以上~30万円未満:9372人
- 30万円以上~:1万4816人
2.3 厚生年金「10万円台」「20万円台」の割合
上記をもとに、受給額ゾーンごとの割合を算出します。
- 10万円台:61.4%(992万9072人)
- 20万円台:15.4%(248万6778人)
つまり、「厚生年金月額10万円台の方が多数派」だと言えます。
20万円台の人は15.4%しかいなく、少数派のようですね。