ですので、超一流のファンドマネジャーは豆を挽いてドリップしたレギュラーコーヒーかエスプレッソしか飲まないのです。イタリア人やブラジル人のファンドマネジャーは砂糖をガバっと入れますが、まあこれはご愛敬。コーヒーの本場で缶コーヒーが全く見られないのは、本物以外受け入れられないからかもしれません。
言うなれば、超一流のファンドマネジャーは、毎日の飲み物にも気を遣うことで、常に最高のパフォーマンスを出す準備をしているということなのです。
缶コーヒーは実は割高
さて、健康問題もさることながら、ファンドマネジャーはコーヒーのコストにも敏感です。缶コ-ヒーは1本100円くらいですから、一般人にとってはスタバやタリーズの代わりになって安いからいいね、となりがちですがさにあらず。
たとえば、ある清涼飲料水メーカーのホームページによると、”コーヒー入り清涼飲料”は、1グラム以上2.5グラム未満のコーヒー豆から抽出または溶出したコーヒー分を含むもの、となっています(注2)。
文字通り解釈すれば、1缶190グラムの缶コーヒー(コーヒー入り清涼飲料)には、最低1グラム分のコーヒーしか入っていないことになります。言うなれば、1グラム分のコーヒーのために100円払っていることになるわけです。
注2:一般社団法人全国公正取引協議会連合会の「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」によれば、コーヒーの分類には「コーヒー」/「コーヒー飲料」/「コーヒー入り清涼飲料」/「コーヒー入り清涼飲料(カフェインレス)」の4つがありますが、それぞれにコーヒー分が含まれる分量が異なります。本文中では、最もコーヒー分量が低い「コーヒー入り清涼飲料」を元に記載しています。