そこで彼らは、自分の肉体に悪影響を与える食べ物や飲み物には人一倍気を遣うのです。朝食はフルーツかシリアル、昼食は炭水化物少なめのランチ、夕食はたんぱく質中心。接待の席でも、ご飯や麺類をそれとなく避けます。

一方、飲み物にも気を遣います。まずコーラは飲みません。筆者も内外のファンドマネジャーとの付き合いは長いですが、コーラや甘いソーダ類をがぶ飲みするファンドマネジャーは皆無です。

炭酸がほしいならスパークリングウォーターのみ。あとはコーヒーかお茶、またはミネラルウォーターですね。

缶コーヒーはコーヒーではない?

コーヒーかお茶(紅茶)と申し上げましたが、彼らは絶対缶コーヒーを飲みません。理由は単純で、缶コーヒーは防腐剤や香料などの化学物質と人工甘味料の塊で、コーヒー成分はほとんど入っていないからです。

また、缶コーヒーの缶の内側には樹脂(化学物質)が塗られていますから、ESG投資(注1)に敏感になっている昨今、缶を温めると環境ホルモンが流出するような製品はNGなのです。

注1: ESG投資とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)に配慮している企業を重視・選別して行う投資のこと

テレビでは朝から缶コーヒーを飲む習慣を推奨するようなCMが流れていますが、ファンドマネジャーにとっては言語道断です。リラックスしたい時にリラックスどころか、缶コーヒーの化学物質の影響でイラついてはお話しになりませんものね。