正規・非正規社員での年収の違い・男女の年収格差を含めると?

東京都と地方で、大きな年収の格差があることがわかりました。

格差が生まれる原因には、地域差以外に、「正規・非正規社員」という雇用形態によるものもあります。

正規社員とは、原則、雇用期間の定めがなく、フルタイムで働く場合をいい、非正規社員とは、正社員以外の、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、臨時社員、嘱託社員などが含まれます。

総務省統計局「労働力調査」によれば、2022年の非正規社員は36.9%で、全ての働く人の約4割と多く、この内、女性が7割を占めています。

【図表2】雇用形態、年齢階級別役員を除く雇用者の推移(割合)

出所:総務省統計局「令和4年 労働力調査年報」

男性は、一家の大黒柱として正社員で働くことが多く、女性は子育てと仕事を両立しなければならないケースも多いです。

非正規社員に女性が多くなるのは、家庭での役割分担が影響しているといえそうです。

次は、厚生労働省の「2022(令和4)年賃金構造基本統計調査」で、「正規・非正社員」という雇用形態による平均年収の違いをみていきましょう。

男女あわせた正規社員の平均年収は328万円。

それに対し、非正規社員の平均年収は 221万3000円と、107万円の差があります。

さらに、男女別でみると、男性の正社員の平均年収が353万6000円に対し、非正規社員は 247万5000円です。

どちらも、男女含めた平均年収を上回っています。

一方、女性正社員の平均年収276万4000円に対し、非正規社員は198万9000円。

女性は、どちらの場合も男女含めた平均年収と比べ約85〜90%の低い水準であることがわかります。

年収は「東京と地方」「正社員・非正規社員」「性別」で格差がある

本記事では、「東京と地方」・「正社員・非正規社員」・「性別」における格差について紹介しました。

東京や近隣エリアと、地方とでは最大154万円もの年収格差があります。

また正社員と非正規社員では、約100万円の年収の差があり、主に女性に大きく影響しています。

地方に住む女性の非正規社員の方は、年収格差から「将来に対する不安」を感じることがあるかもしれません。

そんなときは、転職、副業など、年収アップにつながる取り組みを考えましょう。

参考資料

舟本 美子