ヨーロッパの猛暑がニュースとなっています。とはいえ自然を愛するイタリア人、環境が許すかぎりは屋外の活動でバカンスに終始する人も少なくありません。

長期滞在のバカンスとなると、食事は外食だけでは飽きてしまいます。バカンス中のイタリア人は、一体どのような料理を作っているのでしょうか。イタリアの夏の食卓を彩るメニューの数々を紹介します。

真夏の定番メニュー!日本でも味わえる?

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イタリア料理といえば、パスタやピッツァを思い浮かべます。でも夏に食べるのはちょっと躊躇してしまう、という料理もあるのです。たとえばラザニアは、おいしいけれど真夏には敬遠されがち。

日本の夏にはそうめんがあるように、イタリアにも夏に愛されるメニューの筆頭がライスサラダです。お米を茹でて、酢漬けにした野菜やオリーブ、トマトやチーズを混ぜ、オリーブオイルと塩で味付けするだけの料理です。

イタリアのスーパーには、ライスサラダに使う野菜の酢漬けがたくさん売られていますが、自家製のものを用いる家庭も。具材はお好みで、ツナを入れたりハムをカットして加えたり、子どもがいる家庭ならばソーセージを足したり。

トマトや赤ピーマンなどの夏野菜によって、彩りもよい一皿となります。午前中、涼しいうちに作っておいてランチに食べれば暑さ知らずというわけです。

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日本でも冷製パスタは知られるようになりましたが、イタリアにもあります。ただしスパゲッティのようなロングパスタではなく、ショートタイプを使うのが一般的。

ねじれた形のフジッリや蝶々の形のファルファッラが、夏のパスタによく用いられます。ライスサラダと同様、茹でたパスタを野菜やハムや、チーズと混ぜてオリーブオイルで絡めるシンプリシティ。口当たりもよい一皿です。

夏になると出番が多くなるチーズもあります。たとえばモッツァレラ。夏野菜代表、トマトと抜群の相性で、モッツァレラを使ったメニューは夏の定番です。

またギリシアのチーズとして知られるフェタも、独特の食感と酸味が夏向きというイメージ。キュウリやトマト、玉ねぎやオリーブとともに、大量のサラダにしてさっぱりといただくのです。

酸味のきいたこのサラダに、パンを加える料理もあります。硬くなってしまったパンを水と酢でふやかして、野菜やチーズと食べるこのレシピ、トスカーナ地方の郷土料理「パンツァネッラ」として有名です。

夏野菜をたっぷり加えて、ぜひトライしてみてください。