株式を購入する際に、皆さんが気にするポイントは何でしょうか。
それぞれの人によって、株式を購入する理由は異なると思います。例えば、「その会社の商品を愛用しているから」とか、「経営哲学に好感が持てるから」といった理由です。しかし、多くの人が気にするのはやはり「リターン」ではないでしょうか。
株主優待や配当は、リターンを実感しやすい要素かもしれません。しかし、株価は市場の動向や企業の業績に影響を受けて変動し、リターンに大きな影響を与えます。
株式投資を行う場合、株価の上昇や下落には細心の注意を払っておく必要があります。
そこで今回は、オリックス(8591)について、「1年前に100株を買った人の、本当のリターン」を振り返っていきます。
それではまず、配当金について見ていきましょう。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
オリックス(8591)の配当金のリターンはいくらか
オリックスの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、2023年3月期の中間配当と期末配当の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年7月28日
- 株式の取得価格:2327円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:42.8円
- 2023年3月期・期末配当:42.8円
- 100株ベースの配当金のリターン:8560円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
オリックスの株主優待のリターンはいくらか
オリックスの株主優待制度「ふるさと優待」と「株主カードによる優待」があります。
たとえば「ふるさと優待」は、オリックスグループの全国各地の取引先が取り扱う商品を厳選してオリジナルカタログギフトに仕立て、対象となる株主に、好きな商品1点をお選びいただく優待制度です。
ギフトのひとつに、オリックス・バファローズの野球観戦に使える利用券(1000円×5枚)があります。
こちらを踏まえ、今回は優待のリターンを5000円と想定します。
※2024年3月31日で株主優待は廃止になります。
オリックスの株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年7月28日
- 株式の取得価格:2327円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年7月28日
- 1年後の株価の終値:2680.5円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+3万5350円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:8560円
- 株主優待のリターン:5000円
- 株価変動によるリターン:+3万5350円
- トータル・リターン(金額ベース):+4万8910円
- トータル・リターン(%ベース):+21.0%
リターンの計算は以上となります。
まとめにかえて
オリックスの株式の年間リターンは+18.9%となりました。
配当金、優待、株価といった要素を総合的に考えると、株式投資のリターンがどのように決まるのかがわかります。
企業の業績などに関するニュースをチェックすることで、株価の動きとの関連性が見えてくるかもしれません。
この記事を読んで株式投資に興味が湧いた方は、証券口座の開設を検討してみるといいでしょう。
証券口座は人によって合うものが異なりますので、まずは情報を集めることから始めましょう。
参考資料
LIMO編集部