「私が勤めていた金融機関で、若手で成績が悪い社員を退職に追いこもうとしました。その社員は自信過剰なところもありましたが、退職を迫られてプライドを大きく傷つけられたようで、すぐにはその状況を受け入れられなかったようです」

「彼は専門職でしたが、そのまま会社に残れば総務部に異動になると告げられたそうです。総務部での業務は、彼が担当していた仕事とは全く異なるものでした。その後、自分で弁護士を立てる立てないでもめたあげく、自分の居場所はもうないということで会社を去っていきました。しばらくして海外のビジネススクールに入学したそうです」。

A氏は続けます。

「彼は当時在籍していた会社からすればバッドリーバーです。別の金融機関に就職する際には、これから採用する人物がどのような経歴・経験を経てきたか調査が入ることがあります。もっとも、業界のうわさ話は広がるのが早く、裁判沙汰になった人物は多くの人が知るところになります。採用側はそうした人物を警戒すると考えるのが普通でしょう。彼の場合もビジネススクールに留学して、前職でもめた経歴を直接辿られないようにしたのではないかとも思えます」

社外秘の情報を持ち出すケース

バッドリーバーには他にどのような場合があるのでしょうか。