2.【おひとりさま女性】老後の生活費は約15万円
老後の収入を見る前に、おひとりさま世帯の生活費について確認しておきましょう。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上・無職単身世帯の消費支出はひと月あたり「14万3139円」でした。
【収入】13万4915円
- 社会保障給付（年金）：12万1496円
- その他：1万3419円
【支出】15万5495円
- 食費：3万7485円
- 住居：1万2746円
- 光熱・水道：1万4704円
- 家具・家事用品：5956円
- 被服及び履物：3150円
- 保健医療：8128円
- 交通・通信：1万4625円
- 教養娯楽：1万4473円
- その他：3万1872円
- 非消費支出（直接税・社会保険料）：1万2356円
ひと月「13万4915円」の収入に対して、支出が「15万5495円」。2万580円の赤字です。
なお、上記データは住居費が1万2746円と低い点に留意しておきましょう。住宅ローン完済後の持ち家が前提のようです。
支出の内訳に「ウチの場合」の数字を当てはめてみて、老後の生活費をざっくりと想定しておくといいですね。
支出を上回る年金収入があれば良いのですが…おひとりさま女性の老齢年金はどのくらいもらえるのでしょうか。
3.【おひとりさま女性】国民年金の平均月額・分布
まずは、1階部分にあたる国民年金の平均受給額を、厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から詳しく見ていきます。
女性の国民年金平均月額：5万4346円
【受給額分布】
- ～1万円未満：5万7852人
- 1万円～2万円未満：22万7254人
- 2万円～3万円未満：68万9150人
- 3万円～4万円未満：208万643人
- 4万円～5万円未満：329万5457人
- 5万円～6万円未満：470万2003人
- 6万円～7万円未満：643万8667人
- 7万円以上：145万4116人
女性の国民年金の平均月額は5万4346円です。年金収入がひと月6万円弱となると、年金だけで生活するのは厳しいといえるでしょう。
あくまでいまのシニア世代の平均ではありますが、先述したとおり、2023年度の国民年金（老齢年金）は満額で月額6万6250円です。
平均的な生活費となる約15万円をカバーするために、貯蓄や私的年金などで準備しておく必要があるでしょう。
つぎに、2階部分の厚生年金の受給額を見ていきます。
