4.【おひとりさま女性】厚生年金「月額15万円超」は約9%
厚生年金は、国民年金に上乗せして支給される仕組み上、おひとりさまの平均的な生活費「ひと月15万円」をクリアできる人もいるでしょう。
女性の厚生年金平均月額:10万4686円
※厚生年金の月額には、基礎年金(国民年金)の月額が含まれています。
【受給額分布】
- 1万円未満:2万9276人
- 1万円以上~2万円未満:6963人
- 2万円以上~3万円未満:5万519人
- 3万円以上~4万円未満:8万9784人
- 4万円以上~5万円未満:7万9430人
- 5万円以上~6万円未満:9万3183人
- 6万円以上~7万円未満:23万7418人
- 7万円以上~8万円未満:44万2558人
- 8万円以上~9万円未満:68万666人
- 9万円以上~10万円未満:85万1331人
- 10万円以上~11万円未満:77万7047人
- 11万円以上~12万円未満:59万523人
- 12万円以上~13万円未満:41万5686人
- 13万円以上~14万円未満:29万4029人
- 14万円以上~15万円未満:21万3811人
- 15万円以上~16万円未満:15万5836人
- 16万円以上~17万円未満:11万2272人
- 17万円以上~18万円未満:7万6925人
- 18万円以上~19万円未満:5万2191人
- 19万円以上~20万円未満:3万7091人
- 20万円以上~21万円未満:2万4351人
- 21万円以上~22万円未満:1万6322人
- 22万円以上~23万円未満:1万444人
- 23万円以上~24万円未満:6549人
- 24万円以上~25万円未満:3719人
- 25万円以上~26万円未満:2081人
- 26万円以上~27万円未満:1047人
- 27万円以上~28万円未満:488人
- 28万円以上~29万円未満:196人
- 29万円以上~30万円未満:135人
- 30万円以上~:361人
※国民年金部分を含む
女性の厚生年金の平均受給額は10万4686円、ボリュームゾーンは「9万円以上~10万円未満」です。
男性と比べると6万円ほど低くなっています。厚生年金は男女差が顕著に表れていますね。
また、厚生年金をひと月15万円以上受け取る女性は全体の9.3%とごくわずかな割合です。15万円の老齢年金を受給できない女性は、約90%と”ほとんど”ということになります。
ただし、このデータには、結婚や出産を機に退職や働き方をセーブした方の数字も含まれていることも考慮しておきましょう。とはいえ、老後の生活を年金だけでやり繰りできる方はほんのひと握りといえそうですね。
年金の加入状況や現時点での年金見込額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認することができます。
収入(年金)と支出(生活費)をシミュレーションして、老後に向けてどのくらい資産を作り上げていかなければいけないのかを考えましょう。
5. NISAやiDeCoなどを利用して効率良く老後対策を
「増えない収入」・「増える支出」のいま。とても老後にまで目を向けられないという方は少なくないでしょう。
しかし、老後の資金は現役世代のいまから準備しなければいけません。
少額投資かつ利益が非課税となるNISAや、掛金が全額所得控除されるiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など、税制優遇制度を活用しながら、効率よく老後に備えていきましょう。
参考資料
- 内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
- 日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
和田 直子