本格的な夏の始まりとともに、「25卒」の学生向け就活イベントが続々と開催されています。先日上場企業の人事の方にお聞きしたところ、例年よりも早くからイベントに参加する学生が一気に増えているようです。
「就職活動は大学4年から始めるもの」という認識の人も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
今回LIMO・U23編集部は、いまどきの大学生の「就活スタート時期」のリアルに迫ります。官公庁の資料や私たち学生の生の声をもとに、見ていきましょう。
夏本番がスタート!25卒向け就活イベントが続々と開催
夏に入り企業説明会やセミナーなどの25卒向け就活イベントが続々と開催されています。
今年は「ワークショップ」や「オープンカンパニー」と称するイベントを開催する企業が多い印象があります。
これは例年「短期インターンシップ」と呼ばれていたものと同じものとみて問題ないでしょう。
「インターンシップ」の定義が変わった
今年(2023年)から学生の就職活動におけるインターンシップの定義が変更されました。
経済産業省によると、一定の基準を満たしたイベントをインターンシップと定義し、そこで得られた学生情報についてはその情報を採用活動開始後に活用可能としました。
今までと異なりインターンシップでの成果を選考活動に利用できるようになったことで、25卒以降の学生の中でインターンシップに対する重要度は更に増したことは確かです。
そして、企業側は短日開催のイベントに対してインターンシップという単語を使いづらくなったと考えられます。(「1dayインターンシップ」として開催している企業もあります。)
このように夏に学部生でいうところの3年生が活動していることから、就職活動の早期化が進んでいることがうかがえます。
では、学生はいつから就職活動を始めているのでしょうか。
実際に就職活動をしている私たちの話も交えながら、各種資料をもとに見ていきます。
いまどき大学生の「就職活動のルール」
ここでいう就職活動のルールとは、政府が定め国内企業に通達している「卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請事項」です。
基本的に経団連に所属している企業はこのルールに従うことになっています。
「就活解禁日」は、いつ?
内閣官房の「就職・採用活動に関する要請」によると、2024年度卒業・修了予定者(24卒)の場合の採用開始日は以下のようになります。
- 広報活動開始:3月1日
- 採用選考活動開始:6月1日
政府のルールでは選考活動開始は6月からになっているわけですから、就職活動は卒業する年度の夏前からスタートすればじゅうぶん間に合うと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には広報活動開始の3月に選考活動も動き出していると考えるのが適切です。
3月になると学生は就活サイトから企業へのエントリーができるようになります。
そこから説明会への参加や書類選考、面接等へ進んでいくことが一般的です。
そのため、6月の選考開始日の前にほとんどの選考フローが進み、6月までに内定を貰う学生も少なくないのが現状のようです。
広報活動開始となる3月を「就職活動の解禁日」として見ておくようにするとよいでしょう。