本格的な夏の始まりとともに、「25卒」の学生向け就活イベントが続々と開催されています。先日上場企業の人事の方にお聞きしたところ、例年よりも早くからイベントに参加する学生が一気に増えているようです。

「就職活動は大学4年から始めるもの」という認識の人も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。

今回LIMO・U23編集部は、いまどきの大学生の「就活スタート時期」のリアルに迫ります。官公庁の資料や私たち学生の生の声をもとに、見ていきましょう。

夏本番がスタート!25卒向け就活イベントが続々と開催

夏に入り企業説明会やセミナーなどの25卒向け就活イベントが続々と開催されています。

今年は「ワークショップ」や「オープンカンパニー」と称するイベントを開催する企業が多い印象があります。

これは例年「短期インターンシップ」と呼ばれていたものと同じものとみて問題ないでしょう。

「インターンシップ」の定義が変わった

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出所:経済産業省「現大学2年生より、インターンシップのあり方が変わります!」(2022年6月13日公表)

今年(2023年)から学生の就職活動におけるインターンシップの定義が変更されました。

経済産業省によると、一定の基準を満たしたイベントをインターンシップと定義し、そこで得られた学生情報についてはその情報を採用活動開始後に活用可能としました。

今までと異なりインターンシップでの成果を選考活動に利用できるようになったことで、25卒以降の学生の中でインターンシップに対する重要度は更に増したことは確かです。

そして、企業側は短日開催のイベントに対してインターンシップという単語を使いづらくなったと考えられます。(「1dayインターンシップ」として開催している企業もあります。)

このように夏に学部生でいうところの3年生が活動していることから、就職活動の早期化が進んでいることがうかがえます。

では、学生はいつから就職活動を始めているのでしょうか。

実際に就職活動をしている私たちの話も交えながら、各種資料をもとに見ていきます。

いまどき大学生の「就職活動のルール」

ここでいう就職活動のルールとは、政府が定め国内企業に通達している「卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請事項」です。

基本的に経団連に所属している企業はこのルールに従うことになっています。

「就活解禁日」は、いつ?

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出所:内閣官房 就職・採用活動に関する要請

内閣官房の「就職・採用活動に関する要請」によると、2024年度卒業・修了予定者(24卒)の場合の採用開始日は以下のようになります。

  • 広報活動開始:3月1日
  • 採用選考活動開始:6月1日

政府のルールでは選考活動開始は6月からになっているわけですから、就職活動は卒業する年度の夏前からスタートすればじゅうぶん間に合うと思っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、実際には広報活動開始の3月に選考活動も動き出していると考えるのが適切です。

3月になると学生は就活サイトから企業へのエントリーができるようになります。

そこから説明会への参加や書類選考、面接等へ進んでいくことが一般的です。

そのため、6月の選考開始日の前にほとんどの選考フローが進み、6月までに内定を貰う学生も少なくないのが現状のようです。

広報活動開始となる3月を「就職活動の解禁日」として見ておくようにするとよいでしょう。

みんなは「実際」就活をいつから始めているの?

ここまでは、就職活動の解禁日について見てきました。

ルール上は3月1日が解禁日になっており、この解禁日に就活を開始する学生が多いのでしょうか。

答えは「ノー」です。

解禁日は3月1日となっていますが、実際には企業の採用活動は解禁日以前から始まっていると考えておく方がよいでしょう。

つまり、学生もそれに合わせて就活のスケジュールを早めています。

早期化する就活開始時期

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出所:内閣府 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査報告書(2022年11月30日)

就活の開始時期のデータとして、企業説明会やセミナーへの参加時期を参考に見ていきましょう。

内閣府の調査によると2022年度の調査では、約20%の学生が9月以前での企業説明会やセミナーへの参加をピークとしており、この割合は年々増加しています。

数年前とのデータを比較しても2倍やそれ以上に増加しているので、親世代の就活知識は通用しないという話どころか、兄や姉からの情報ですら通用しないレベルです。

また、広報活動解禁時期である3月と4月の参加割合を足しても約40%弱となり、半数近い学生が就活解禁日よりも前に就職活動を始めているといえるでしょう。

24卒・25卒「就活、いつから始める?」実際の学生の声

LIMO・U23編集部に所属する24卒と25卒の大学生から、実際の経験を交えて就活の開始時期について話を聞きました。

24卒

  • 多くの企業でインターンシップが夏休みに開催されるので、それよりも前に就活を始めた
  • インターンシップの選考はオンラインが多かったので、移動時間などがとられなかった
  • 外資系企業では本選考自体が大学3年の夏過ぎから始まることも多い
  • ベンチャー企業は大手の動きを見てそれよりも早く採用活動をしている

25卒

  • インターンシップが7月から開催されるため、面接やグループディスカッションと授業の時間が被る
  • 2年生の1月から始めて大学3年の7月時点で内定が出ている人もいる
  • 自分自身は3年の4月から就活を始めていても遅いと感じている
  • 3年夏のインターンシップは数を忘れるくらい応募している(40社くらい?)
  • 就活のために授業を休む必要が出てきている

これを見てみると、24卒と25卒で1学年違うだけでも、就活事情は大きく変わっていることがわかると思います。

特に3年のいわゆる夏インターンの時期が早まっているため、説明会やセミナーにはそれよりも前に参加する必要があるということになるでしょう。

まとめにかえて

今回は就活解禁日と学生の就活開始時期について見てきました。

25卒の私たちは3年生になってすぐに就活を始めましたが、周りの学生を見ると本腰を入れていない人が多いと感じます。

就活は情報戦です。早く動けばそれだけ得られる情報が多くなるため、自分のキャリア選択に対する視野を広げられると考えています。

学生生活はあっという間に過ぎます。就活はまだまだ先だと思わず、少しずつ自分のキャリアについて考える時間を作ってみてはどうでしょうか。

参考資料