40歳代世帯におすすめの貯蓄方法2つ
40歳代世帯は教育費や住宅ローンの支払いなどでお金がかかることが多いため、ムリなくコツコツと貯蓄していく方法が適しているでしょう。
今回は預貯金以外におすすめの貯蓄方法を2つ紹介します。運用なのでリスクがあるため、情報収集をしっかりして家計に無理のない範囲で検討してみてはいかがでしょうか。
40歳代におすすめの貯蓄方法1.iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、毎月自分で決めた掛け金を拠出し、定期預金や債権、投資信託といった金融商品を自分で運用して、老後資金を準備する私的年金のひとつです。
iDeCoの掛け金は支払った全額が所得控除の対象となるため、年末調整や確定申告で申告すると所得税や住民税を抑えることができます。
また、一般的に投資で得た運用益には税金がかかりますが、iDeCoで得た利益には税金がかからず非課税となります。
さらに、受取時にも優遇措置があり、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。ただし、原則として60歳までは引き出せない点に注意しましょう。
40歳代におすすめの貯蓄方法2.つみたてNISA
つみたてNISAは、毎月少額から始められる積立型の投資商品です。投資対象となる金融商品は金融庁が定めた一定の条件を満たしたもののみとなっているため、投資初心者でも始めやすいという特徴があります。
つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円までで、非課税期間は最長20年間と決められているため、最高800万円の非課税枠が利用可能です。
iDeCoとは異なり、途中で引き出すこともできるので、まとまった資金が必要になったときなどに活用できます。
なお、2024年以降は「新しいNISA」が導入される予定なので、つみたてNISAを検討している方は新制度の情報も確認してみましょう。
40歳代から資産運用の検討を
40歳代世帯の平均貯蓄額は825万円という調査結果がありますが、実際には貯蓄なしの世帯や100万円以下の世帯も多く、貯蓄が難しい傾向にあるといえます。
しかし、老後の生活費を年金だけでカバーできるか不透明な状況であるため、40歳代からの早い段階で貯蓄に取り組むことが大切です。
また、貯蓄をする一方で生活費の見直しなどをして、節約を心がけるのも効果的でしょう。
夏休みがはじまり、長期休暇をとられるかたもいると思いますが、時間に余裕のあるときにまずは情報収集からはじめてみてください。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果」
- 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」
- 総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2022年(令和4年)平均結果の概要」
木内 菜穂子