40歳代は子どもの教育費や住宅ローンの支払いなど何かとお金のかかる世代といわれています。そのため、「なかなか貯蓄ができない」という世帯も少なくないのではないでしょうか。

ほかの家庭ではどのくらいの貯蓄があるのか、気になる方もいるでしょう。

また、40歳代などの現役世代にとっては、老後に受け取る年金も「何歳からもらえるのか?」「いくらもらえるのか?」など不透明なこともあり、老後資金の準備も始めておきたい年代でもあります。

そこでこの記事では、40代世帯の平均貯蓄額や老後に必要な金額の目安、老後資金を準備するための方法などを解説していきます。

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40歳代世帯の平均貯蓄額は825万円。中央値は?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」 によると、40歳代世帯の貯蓄額は平均825万円で、中央値は250万円です。

なお、平均は高額な貯蓄のある世帯が数値を引き上げていることがあるため、より実態に近い数値とされる中央値の方が事実に見合った平均額といえるでしょう。

では参考までに、40歳代世帯の貯蓄額ごとの割合を見ていきましょう。

【図表1】

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとに筆者作成※最新に変更しています

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとに筆者作成※最新に変更しています

【図表1】によれば最も多いのが「貯蓄なし」で26.1%、2番目が「100万円未満」、3番目が「500万円以上700万円未満」という結果です。平均貯蓄額が825万円とはいえ、貯蓄が難しい世帯も多いことがわかります。

貯蓄が思うように進まないと、老後資金への不安も大きくなりがちです。では、老後に必要な資金はどの位なのか、次章で確認していきましょう。

老後に必要な金額は月平均26万8000円

老後の生活に必要な金額について、総務省統計局「家計調査報告【家計収支編】2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上世帯の1ヵ月の生活費は、消費支出だけで平均で約23万6000円です。税金や社会保険料などの非消費支出を加えると約26万8000円です。

消費支出について、年齢を細かく区切ると、65〜69歳が約28万円、70〜74歳が約25万円、75歳以上が約22万円となっており、高齢になるほど月々の生活費は安くなる傾向にあります。

しかし、これらの金額は生活に必要な金額であり、より充実した生活を送るためにはさらに高額なお金が必要になることが考えられます。

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査/2022年度版」 によると、ゆとりある老後生活のために必要な金額は平均約38万円という結果が出ています。

主な使い道は、旅行やレジャー、生活費の充実、趣味や身内とのつきあいなどがあるようです。

このような結果を見ると、老後資金は公的年金だけで足りるかどうか不安になる方もいるでしょう。安心して老後を迎えるためには、40歳代など早いうちから老後資金の準備をすることが大切です。

では、老後資金を準備する方法にはどのようなものがあるのか、次章で紹介していきます。

40歳代世帯におすすめの貯蓄方法2つ

40歳代世帯は教育費や住宅ローンの支払いなどでお金がかかることが多いため、ムリなくコツコツと貯蓄していく方法が適しているでしょう。

今回は預貯金以外におすすめの貯蓄方法を2つ紹介します。運用なのでリスクがあるため、情報収集をしっかりして家計に無理のない範囲で検討してみてはいかがでしょうか。

40歳代におすすめの貯蓄方法1.iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、毎月自分で決めた掛け金を拠出し、定期預金や債権、投資信託といった金融商品を自分で運用して、老後資金を準備する私的年金のひとつです。

iDeCoの掛け金は支払った全額が所得控除の対象となるため、年末調整や確定申告で申告すると所得税や住民税を抑えることができます。

また、一般的に投資で得た運用益には税金がかかりますが、iDeCoで得た利益には税金がかからず非課税となります。

さらに、受取時にも優遇措置があり、一時金で受け取る場合は「退職所得控除」が、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。ただし、原則として60歳までは引き出せない点に注意しましょう。

40歳代におすすめの貯蓄方法2.つみたてNISA

つみたてNISAは、毎月少額から始められる積立型の投資商品です。投資対象となる金融商品は金融庁が定めた一定の条件を満たしたもののみとなっているため、投資初心者でも始めやすいという特徴があります。

つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円までで、非課税期間は最長20年間と決められているため、最高800万円の非課税枠が利用可能です。

iDeCoとは異なり、途中で引き出すこともできるので、まとまった資金が必要になったときなどに活用できます。

なお、2024年以降は「新しいNISA」が導入される予定なので、つみたてNISAを検討している方は新制度の情報も確認してみましょう。

40歳代から資産運用の検討を

40歳代世帯の平均貯蓄額は825万円という調査結果がありますが、実際には貯蓄なしの世帯や100万円以下の世帯も多く、貯蓄が難しい傾向にあるといえます。

しかし、老後の生活費を年金だけでカバーできるか不透明な状況であるため、40歳代からの早い段階で貯蓄に取り組むことが大切です。

また、貯蓄をする一方で生活費の見直しなどをして、節約を心がけるのも効果的でしょう。

夏休みがはじまり、長期休暇をとられるかたもいると思いますが、時間に余裕のあるときにまずは情報収集からはじめてみてください。

参考資料

木内 菜穂子