60歳代・70歳代【おひとりさま】年金いくらもらってる？貯蓄額の中央値も見る 生活費は毎月約15万円

3. 【おひとりさま】貯蓄額はいくら？

貯蓄に対する考えは個人差があると思いますが、セカンドライフにおいて貯蓄は多い方が安心感を得られるでしょう。
次は、今のシニアの人たちはどれくらい貯蓄をしているのか見ていきましょう。

• 60歳代：平均1388万円・中央値300万円
• 70歳代：平均1433万円・中央値485万円

「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（令和4年）」によると、おひとりさま60歳代の平均貯蓄額は1388万円、70歳代では1433万円でした。

平均値でみると、60歳代も70歳代も1000万円を超えていますが、貯蓄ゼロの世帯も3割弱と少なくありません。

平均値は大きい（小さい）数字に引っ張られてしまうため、数値を小さい順に並べてちょうど真ん中にくる「中央値」を参考にしておきましょう。

中央値でみると60歳代は300万円、70歳代は485万円です。

人生100年時代といわれる長い老後生活をカバーする資産としては心もとないといえるでしょう。

4. 老後への備えは必須、早いうちに対策を。

60歳代・70歳代のおひとりさまのお金事情をのぞいてきました。

年金受給額・生活費・貯蓄額の平均値をながめながら、みなさんの老後生活を想像していただけたでしょうか。

老後、年金だけで悠々自適な生活とはいかない現代。老後への備えは必須といえるでしょう。

老後に向けた資産形成に早すぎることはありません。いまの生活を大切にしながら老後にも目を向けるなら、むしろ「早め」に始める必要があるでしょう。

参考資料

• 総務省統計局「家計調査報告　家計収支編　2022年（令和4年）平均結果の概要」
• 厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
• 厚生労働省「令和3年度　厚生年金保険・国民年金事業の概況」
• 金融広報中央委員「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（令和4年）」

足立 祐一