イタリア各地の郷土料理の代表とは?

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それでは、みなさんもご存じのイタリア料理のメニューは、いったいどの土地の料理なのでしょうか。いくつかの例をあげます。

まずカルボナーラは、ローマを州都とするラツィオ州の郷土料理です。日本では生クリームを使うことが多いカルボナーラ、本来は卵の黄身と、塩気の強いペコリーノチーズ、そして豚の頬肉を使うのが正統とされています。

起源は明確ではありませんが、労働者の英気を養うために、カルボナーラのようなボリューミーなメニューが生まれたといわれているのです。

日本人も大好きなリゾットは、ミラノを中心とする北イタリアの郷土料理です。イタリアでもお米は栽培されていますが、気候事情で中部以南のイタリアでは生産が少ないのです。

ミラノに住んでいたレオナルド・ダ・ヴィンチも大好きだったというお米は、15世紀のミラノ近郊で栽培が開始したと伝えられています。

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日本で少し前に話題になったバーニャ・カウダは、北イタリアのピエモンテ州の郷土料理です。

言葉そのものがすでにピエモンテ方言で、ピエモンテ以外の地区ではほぼお目にかからない一品といってよいでしょう。ピエモンテ州では伝統的に、バーニャ・カウダをブドウの収穫時期に食べていたという風習があります。

バジルの香りが好ましいバジルソースは、港町ジェノヴァが誇る郷土料理。

バジルの栽培はイタリア各地で行われていますが、ジェノヴァ周辺のバジルは葉が小さいタイプで、香り高いことで知られています。そして本場ジェノヴァのバジルのパスタには、ジャガイモやインゲンマメが加えられていることも。