「老後」「セカンドライフ」と聞いて何を想像されますか?
理想の未来・過ごし方を思い描くのはわくわくしますよね。
ただその実現には「お金」が必要なのも確かです。そしてその資金準備に不安を抱く方は少なくありません。
老後、多くの方にとって収入のベースとなる年金。
現役世代のみなさんの中には、将来、自分がどの程度の年金を受け取れるか気がかりな方も多いでしょう。
2023年度は3年ぶりに公的年金受給額の引き上げとなりましたが、最近の物価上昇を踏まえると実質目減りという厳しい現状。自分の老後のためになにか準備できることはあるのでしょうか。
今回は国民年金・厚生年金の最新版の受給額を確認するとともに、老後資金の準備について考えていきたいと思います。
1.「日本の年金制度は2階建て」各制度の概要
年金制度はわたしたちの老後の生活を支える重要な制度です。まずはそのしくみの基本を確認しましょう。
日本の年金制度は「2階建て」といわれており、国民年金と厚生年金の2種類で構成されています。それぞれの特徴は以下の通りです。
1.1 国民年金(1階部分)
- 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
- 年金額:満額79万5000円(2023年度の年額)※未納期間がある場合は減額
1.2 厚生年金(2階部分)
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定(国民年金に上乗せで支給)
2階建てで受け取れる場合と1階部分のみの場合では、受け取る年金額に差が出てしまうのがみてとれますね。
このように、現役時代の働き方で、老後に受け取る年金の種類や金額が異なります。年金に関心が薄い方もいると思われますが、現役で働いているいまのうちに、年金の仕組みや自分が加入する年金について把握しておきましょう。