その3 克服すべきことを共通認識として持つ
夏休みがスタートした時点で、年明けの中学受験まで半年を切っています。あと半年あるかないかの間に志望校の合格を手繰り寄せるには何が必要で、何が足りないのか現実と向き合うことも大切です。
過去問題に本格的に取り組むのは秋冬からです。各学校で入試問題の傾向や出題形式も異なります。
例えば、図形が苦手だけれど、第一志望の学校では必ず図形が出題され、それが合否を左右しているケースが多いとします。
この場合、乗り越えないといけない課題は図形であり、克服するための努力を夏休みを通じてしていく必要があります。
共働き世帯では、四六時中子どもの学習管理をすることはできないので、「克服すべきこと」を共通認識として持ち、少しでも問題が解けるようになったら「この調子!」と声をかけるよう心がけてください。
ずっと見守ることが難しい分、親からの声掛けや励ましの声は子どものやる気を引き出したし、勇気を与えてくれます。
その4 番外編:休日の過ごし方を決める
受験学年とはいえ、塾の先生も休日を取らないといけませんし、夏期講習会が夏休み最終日まで絶え間なく行われるわけではありません。
どの受験でも受験生は休日返上で勉強に没頭するのが当たり前と捉えられています。
しかし、ずっと勉強を続けていると精神的に追い詰められてしまう子がいるのも事実です。また、夏休み明けから入試本番にかけて土日は模試などがあるため、休日は無いに等しい状況になります。
本番までの間で、ゆっくりと過ごせる最後の休日は夏休みくらいです。そして、共働き世帯にとって、夏休みに限らず子どもと一緒にいる時間は限られています。
遠出はしないまでも、貴重な休日をどのように過ごすか考えてみてください。
- 子どもの好きなお店で外食をする
- 日帰りで行ける観光地に行く
- 夏休みらしく天体観測や花火をする
以上のように一日で終わるけれど子どもにとって楽しく、親子の記憶に残るような休日を過ごし、英気を養ってみることも時には必要です。
共働き世帯だからと後ろめたさを感じない!
専業主婦世帯最強論が根強い中学受験の世界。しかし、現実社会では共働き世帯が圧倒的に多く、専業主婦でないと戦いに挑めないわけではありません。
共働き世帯だからこそ、夏休み前に計画を立てることが重要です。家族一体となって中学受験に向けた学習計画を把握し、本番に向けて夏明けからのラストスパートへ力を蓄えていきましょう。
参考記事
中山 まち子