富裕層とも呼ばれる「お金持ち」の方には、お金が好きという共通点があります。
好きなものを好きといえることは素晴らしいことなのに、こと「お金」となると、声を大にして好きとは言えない雰囲気があるように感じませんか?
筆者が前職の証券会社時代に出会ってきた富裕層の多くは、「お金が好き」だからこそお金をとても大切にされている、そんな印象があります。
今回は、お金持ち=富裕層の方々に共通するお金に対するマインドや行動を3つご紹介していきます。お金の使い方や、お金に対する考え方を振り返るきっかけにしてみてください。
1. 「富裕層」1億円以上のお金持ち世帯は約2.7%
「富裕層」の定義は明確に定められていません。3000万円以上、5000万円以上などさまざまですが、1億円を目安にするケースが多いようです。
野村総合研究所の調査資料でも、1億円以上の純金融資産を持つ世帯を「富裕層」としています。
純金融資産とは、預貯金や株式、投資信託、債券、一時払い保険などの資産から、住宅ローンなどの負債額を差し引いたものを指します。
同資料によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」、5億円以上の「超富裕層」を合わせると148万5000世帯です。全5413万4000世帯のうち、約2.7%が1億円以上の資産をもつ富裕層ということになります。
やはり富裕層は限られた人しかなれないのか…と思ってしまいますが、実は富裕層は増加傾向にあるようです。
同資料の保有資産規模と世帯数の推移を見てみましょう。
2011年以降、「富裕層」の世帯数は増え続けているのが見て取れます。2011年には76万世帯だった富裕層が、2021年には139万5000世帯に。また、純金融資産も年々増加しています。
バブル崩壊後、30年以上も平均給与がほぼ横ばいの日本で、富裕層世帯が増えている要因として考えられるのが、資産価値の上昇です。
株式や投資信託などの元本変動資産が膨らんだということ。投資にはリスクがついて回りますが「お金に働いてもらう」ことの重要性も感じますね。