50歳代から始める老後資金対策4選

50歳代から始める老後資金の準備には、たくさんの方法があります。

まずは「どれくらいの資金を貯蓄するか」、「運用期間は何年か」といったことを明確にしたうえで、自分に合った方法はどれか検討してみましょう。

1. 預貯金

老後資金は、預貯金でコツコツと貯めていくこともひとつの方法です。

「毎月決まった金額を貯蓄したい」という場合は、積立定期預金などを活用するとよいでしょう。

ただし、低金利が続く現在では金利による収益は期待できません。

仮に50歳から65歳の15年間で2000万円を貯める場合、毎月約11万円もの積立額が必要となります。

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」

効率よく老後資金を準備するためには、金融商品の力を借りることも検討してみましょう。

2. iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは、公的年金とは別に自ら年金を準備する私的年金制度です。

毎月の掛金を金融商品で運用し、その運用成果を60歳以降に年金もしくは一時金として受け取ることができます。

中には、「50歳代からiDeCoを始めることに意味があるのだろうか」と感じる人もいるかもしれません。

しかし、iDeCoは年金の備えができるだけでなく、税制優遇が受けられる点も魅力です。

特に、掛金が全額所得控除される点は、現在の税負担の軽減へつながるポイントです。

老後資金を準備しながら税金対策もできる制度ですので、50歳代から加入しても遅くはないでしょう。

ただし、60歳から年金の受給を受けるためには、10年以上の加入期間が必要となります。

50歳代で加入する場合は、受給開始がいつ頃になるか必ず確認しておきましょう。

3. NISA

NISAとは、株式や投資信託の運用で得た利益が非課税となる制度です。

2014年から始まったNISA制度は、2024年1月から大きく改正されることが決まっています。

新しいNISAでは、「生涯投資枠」として1人あたり1800万円まで非課税で投資することができます。

出所:金融庁「新しいNISA」

非課税期間も無期限化されるため、老後資金の準備としても活用しやすいでしょう。

また、新しいNISAでは積立投資と一括投資のどちらも併用できるようになりますので、貯蓄計画や市場の動向に応じて柔軟に活用できるメリットもあります。