50歳代に入ると、そろそろ老後資金のことを真剣に考え始めるタイミングとなります。

少し前に「老後2000万円問題」が話題になったことから、「老後資金をそんなに貯められていない」と不安に感じている人もいるでしょう。

帝国データバンクの「食品主要195社価格改定動向調査」によると、7月は3566品目の食品値上げが予定されています。

こうした中、なかなか貯蓄が進まず不安を抱える方も多いかもしれません。

漠然と不安を抱えるのではなく、まずは現状を把握することもとても重要です。

この記事では、50歳代で2000万円を貯めている人の割合や、今から始めたい老後資金の対策方法を元銀行員の立場から紹介します。

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50歳代で2000万円以上貯めている世帯は16.9%

老後資金の目安とされている2000万円について、50歳代で準備できている人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、50歳代で2000万円以上の金融資産を保有している世帯は全体の16.9%です。
 
同調査によると50歳代の平均貯蓄額は1199万円となっており、大半の人が老後資金の準備ができていないことが分かります。

これまで子供の教育資金や住宅の購入費など大きな支出が続いていた場合、「50歳代から老後資金の準備に取り組み始める」という人も少なくないでしょう。