母の日や誕生日などにプレゼントされた鉢花のミニバラ。

咲き終わったあとも大切に育てて、できれば来年もまた楽しみたいと思う方も多いでしょう。

ところがギフト用のミニバラは意外と栽培が難しく、初心者にとってはややハードルが高め。今回は咲き終わったミニバラを、枯らさずに育てるコツを季節ごとに紹介します。

鉢花のミニバラが育てにくい理由は?

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ギフトとしてよく選ばれる鉢花のミニバラは、バラ栽培の経験が豊富なガーデナーでも栽培が難しいと言われます。その理由は、もともとミニバラは「育てる」ためではなく、「鑑賞する」ために作られているからです。

本来バラは接ぎ木で作られた、主幹1本の単体苗でないと大きく育ちません。ところがギフト用のミニバラは見た目を豪華にするため、挿し木で作った小さな株を数本寄せ植えしたもの。

開花時期だけの美しさを求めて作られているので、開花後の栽培は考慮されていません。ただ、これらを理解したうえで、多少の手間を厭わなければ、大きく育てることは可能です。

ミニバラ〈夏のお手入れポイント 3つ〉

〈夏のお手入れのポイント 1〉夏の置き場所は屋外の明るい日陰から

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ミニバラを部屋に置いて鑑賞していた場合は、開花後は必ず屋外で育てましょう。ただ、いきなり日なたに出すと夏の直射日光にさらされて弱ってしまいます。

夏の間は明るい日陰に置き、日差しが柔らかい早朝や夕方だけ少し光を当てながら慣らします。最初から屋外に置いていた場合も同様に移動して、強い日差しから守りましょう。

〈夏のお手入れのポイント 2〉切り戻しと摘芯で株元の風通しをよくする

夏は高温多湿で株が蒸れやすくなり、病気も多発します。こんもりと茂って密集している茎や葉は、適度に切り戻しして株元の風通しをよくしましょう。

四季咲き性が強い品種はまれに夏に開花することも。シュートと呼ばれる新しい枝が伸びてくる場合もあります。ツボミやシュートは摘芯して、現状維持のまま夏越えできる体力を温存するほうがよいでしょう。