もっと大きい櫛でも弾いてみたい

ピアノは通常88鍵盤ですが、この全てを鳴らすことはできません。櫛の音域に制約があるためです。発音できる鍵盤には印があり、この中で演奏することになります。

筆者撮影

ピアノ曲をそのまま弾くと途中で鍵盤が足りなくなるので専用に編曲が必要です。これを体験すると心臓部に使っているPrimotoneの凄さがわかってきます。

筆者撮影

Primotoneでは様々な楽曲の演奏ができるようメモリーカードにポップスからクラシックまで曲が収録されています。この全てが1つの櫛で演奏できるよう編曲されています。

この最適に編曲するという作業は実際かなり難しいのですが、そこはエクシング社の強み。これまでカラオケのJOYSOUND(実はエクシング社が作っています)で培ったMIDIデータを作るノウハウで最適な楽曲データを作っています。

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さらにこの櫛では528Hzという癒しの音が出るようになっていて、MIDIデータでは意図的にその音を多く演奏するような工夫もされています。Primotoneは一番安価なものでも30万円弱と高額ですが、弾いてみたことで改めて欲しくなってしまいました。

出所:Primotone公式サイト

自ら弾いて自身が癒されるというちょっと斬新な体験ができて非常に面白かったです。弾かせていただいたグランゴールは試作品ということでまだ市販の予定はないそう。少し残念ですがピアノ弾きとしては自分でオルゴールを演奏して子供を寝かしつけよう、なんて夢が広がりました。

参考資料

木村 ヒデノリ