ピアノの原型のような電子楽器
打鍵したあと減衰していくのは現代のピアノと変わりませんが、音量はどちらかというとピアノの原型になったハープシコードやチェンバロと似ています。
ピアノの場合は強く打鍵するとかなり大きな音が鳴りますが、グランゴールはそこまで大きくありません。どちらかというと室内楽のような小規模な演奏で威力を発揮しそうです。
ピアノが弦を叩いて鳴らすのに対して、チェンバロ、ハープシコードは引っ掻くように弾いて鳴らします。オルゴールも櫛を弾くので似た感覚になるのかもしれません。
グランゴールが面白いのは2機の本体の反応を微妙にずらして倍音のように使うことができる点。こうすることで電気的に音を変えずにナチュラルな音色変化をつけられます。
個人的には古典の中でもバッハのちょっと複雑な楽曲は音をずらして弾くと華やかでピッタリな気がしました。逆にモーツァルトのスローな曲はずらさずに演奏することによってクリアで癒される雰囲気を出すことができます。