「お金持ちになりたい!」
過去・現在・未来、人生のどこかで思うことがあるのではないでしょうか。
人それぞれ程度は違えども、無いよりもあるに越したことはないのが「お金」です。
アメリカの経済誌:Forbes(フォーブス)が2023年に発表した世界長者番付(The World’s Billionaires)によると、1位となったのはフランスのベルナール・アルノー氏でした。資産額は2110億ドル(約27兆8500億円)で、フランス人として初めてランキングトップとなりました。
ちなみにベルナール・アルノー氏は、高級ブランド品などを扱うLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の会長兼CEOです。
筆者は毎年この世界長者番付ランキングをチェックするのが趣味になりつつあるのですが、日本における「富裕層」の割合はどれくらいなのでしょうか。
今回は「資産家たちの共通点」についても触れていこうと思います。
1. 富裕層とは?資産1億円超えの世帯は何%か
お金や資産をたくさん持っている人のことを指すときに、なんとなくイメージで「資産家・お金持ち・高所得者・富裕層」など、さまざまな言い方を耳にしますよね。
ここでは「富裕層」について、具体的にどれくらいの資産を持っている人を指すのか、具体的に見ていきたいと思います。
- 【超富裕層(5億円以上)】:9万世帯
- 【富裕層(1億円以上5億円未満)】:139万5000世帯
- 【準富裕層(5000万円以上1億円未満)】:325万4000世帯
- 【アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満)】:726万3000世帯
- 【マス層(3000万円未満)】:4213万2000世帯
富裕層の定義は明確に定まっていませんが、野村総合研究所の調査では「純金融資産保有額1億円以上5億円未満」の世帯を富裕層としています。
純金融資産とは、預貯金や株式、債券や生命保険などの金融資産から、負債を差し引いたものです。例えば、総資産が1億円だったとしても、負債が100万円あれば富裕層には区分されません。
資産1億円超の世帯は148万5000世帯で、全体の約3%とほんのひと握りであることがわかります。
内訳をみてみると、資産1億円以上~5億円未満が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上が約0.2%(9万世帯)です。
まさに「狭き門」といえるのではないでしょうか。ただ実は富裕層・超富裕層の世帯数はいずれも、安倍政権の経済政策(「アベノミクス」)が始まった2013年以降、一貫して増加を続けているようです。
2. 増加し続ける「富裕層」のヒミツ
過去10年近くにわたり「富裕層・超富裕層」の世帯数および純金融資産保有額が増加傾向にあるのですが、この背景には運用資産価格の上昇があると考えられています。株式や投資信託といった元本が変動する金融商品の値上がりにより、保有資産額が引き上げられたということです。
このことから、「富裕層・超富裕層」と富裕層の一つ下のカテゴリの属する「準富裕層」は、預金やキャッシュだけでなく資産運用を行っていることも読み取れます。資産家であっても、お金にしっかりと働いてもらい、資産をどんどん膨らます工夫をされているのですね。