7月に入り、本格的な夏の到来です。去年からの物価高だけでなく、エアコンの使用など電気代も気になる季節がきましたね。

先月は2023年度初の年金支給月でした。年金は2カ月に一度ですから、どのように次の年金支給日までお金を使おうか、家計や貯蓄を見直される方もいるでしょう。

老後の生活を考える際、まず確認したいのが「年金」です。もらえる年金が多い人と少ない人とでは、必要な老後対策は大きく異なります。

受給額に個人差の多い年金ですが、では厚生年金を「月15万円以上」受給する人はどれくらいいるのでしょうか。

本記事では、厚生年金「月15万円以上」をもらう人の割合を紹介します。月15万円の年金を受け取るために必要な年収も解説するので、参考にしてみてください。

1. 厚生年金は誰がもらえる?国民年金との違いとは【公的年金の仕組み】

まずは厚生年金がもらえる人を確認しましょう。

公的年金は、「国民年金」と「厚生年金」の2種類です。

国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が加入しますが、厚生年金は会社員や公務員などしか加入しません(現在はパートの方でも特定適用事業所で働き、一定要件を満たすと加入できます)。

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出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

そのため、会社員や公務員などとして働いた経験がある人のみ、厚生年金を受給可能です。

厚生年金の加入期間が少しでもあればいいため、1年しか会社員として働いていない人でも厚生年金をもらえます。

ただし、厚生年金受給額は会社員や公務員としての勤務期間や平均年収によって決まるため、勤務期間が短い人は受給額が少ないです。

2. 厚生年金「月15万円以上」の割合は何パーセント?

では、会社員や公務員としての勤務期間がある厚生年金受給者で、月15万円以上の年金を受け取る人はどれくらいいるのでしょうか。

厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。

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出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

2.1 厚生年金受給者の年金受給額の割合

年金受給額 人数(割合)

  • 月額5万円未満 38万8575人(2.4%)
  • 月額5万円以上10万円未満 336万1204人(20.8%)
  • 月額10万円以上15万円未満 497万6556人(30.8%)
  • 月額15万円以上20万円未満 495万2516人(30.6%)
  • 月額20万円以上25万円未満 223万4558人(13.8%)
  • 月額25万円以上30万円未満 25万2220人(1.6%)
  • 月額30万円以上 1万4816人(0.1%)

平均年金月額 14万3965円

※厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げによ り、定額部分のない、報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている。

月15万円以上の年金を受け取る人の割合は、46.1%です。月15万円以上の年金をもらえる厚生年金受給者は半分もいないことがわかります。

ただし、中には月30万円以上の年金を受け取る人もいるため、受給額は人によってさまざまです。

3. 厚生年金「月15万円」をもらうために必要な年収はいくらか

厚生年金受給額は、現役時代の年収や勤務期間によって決まります。

では、月15万円の年金をもらうにはいくらの年収が必要なのでしょうか。以下の条件で、月15万円の年金を受け取るために必要な年収をシミュレーションしてみましょう。

  • 1975年生まれ
  • 23歳~60歳まで会社員として勤務

年金受給開始年齢ごとの、月15万円の年金をもらうために必要な年収は以下のとおりです。

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出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」をもとに筆者作成

3.1 年金受給額ごとに必要な年収

受給開始年齢 必要な平均年収の目安

  • 61歳 770万円
  • 63歳 650万円
  • 65歳 540万円
  • 67歳 410万円
  • 70歳 270万円

65歳から月15万円の年金を受け取るには、現役時代に平均年収540万円が必要です。国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は443万円のため、平均年収540万円はハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。

ただし、年金は受給開始時期を遅らせることで年間受給額を増やすことが可能です。たとえば、70歳まで受給開始時期を遅らせれば、平均年収270万円で月15万円の年金をもらえます。

受給額を増やしたい人は、受給開始時期を遅らせることを検討してみてください。

4. 年金受給額を把握して老後対策を始めよう

もらえる年金額は人によって異なります。まずは、自分が老後にいくらの年金をもらえるか把握することが重要です。

「ねんきんネット」を使えば、簡単に受給額をシミュレーションできます。自分の年金受給額を知って老後対策を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料