6月15日は年金支給日でした。

年金支給月は偶数月となっており、6月はその年度の年金額をはじめて受給できる月です。令和5年度の年金額は増額となりましたから、嬉しく思う方も多かったでしょう。

では、現代の年金受給者はいったいいくらの年金をもらっているのでしょうか。本記事では、厚生年金と国民年金の「みんなの平均受給額」を解説します。

年金受給額の計算方法や年収ごとの受給額もシミュレーションするので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 【老齢年金】厚生年金・国民年金「みんなの平均受給額」はいくらか

厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金と国民年金の平均受給額は以下のとおりです。

出所:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 老齢年金の平均受給額

  • 国民年金平均額 :月5万6368円
  • 厚生年金受給者の平均年金額 :月14万3965円(国民年金の受給額を含む)

会社員などの厚生年金受給者は、平均で月に14万3965円の年金を受け取れます。一方で、自営業者や専業主婦などの国民年金のみを受け取る人は、平均で月5万6368円しか年金をもらえません。

自営業者などが年金のみで暮らすことは、一般的に難しいでしょう。

2. 【厚生年金・国民年金】計算方法とは

年金の平均受給額を確認しましたが、年金額はどうやって計算するのでしょうか。

2.1 国民年金の計算方法(令和5年4月から)

まずは、国民年金の計算方法を確認しましょう。日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」によると、年金の受給額の計算方法は以下のとおりです。

出所:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

79万5000円※×(保険料納付済月数+全額免除月数×4/8+4分の1納付月数×5/8+半額納付月数×6/8+4分の3納付月数×7/8)/40年×12ヶ月

※68歳以上の方は79万2600円

国民年金加入期間である20歳から60歳になるまでに満額国民年金保険料を納めた場合は、年間79万5000円の年金をもらえます。収入の減少や失業などで支払いの一部免除を受けた人などは、支給金額が減額される仕組みです。

なお、会社員や公務員として働いている期間は自動で年金保険料(国民年金保険料+厚生年金保険料)が天引きされるため、「保険料納付済月数」に含まれます。