老後に必要な貯蓄はどのくらい?
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社が還暦人を対象に行った調査では、これからの人生(60歳~)で必要だと思う金額の平均は月額約19万円となりました。
これは最低限必要だと思う金額であり、ゆとりを持って生活するためには、さらにお金が必要であることが予想されます。
2020年から2022年までは減少傾向をたどっていましたが、2023年は2718円増加しており、近年の値上げラッシュによる家計の負担増加が影響しているとうかがえます。
今後さらに、値上げラッシュや年金額に変動があれば、老後に必要な最低金額はより上昇していくでしょう。
「老後もゆとりのある生活がしたい」と考えている方は、自身の年金額をシミュレーションし、どのくらい不足するのかを明確にしたうえで、早いうちから老後資金の貯蓄を始める必要があります。
無理のない貯蓄計画をしておこう
本記事では、30歳代から70歳代の年代別貯蓄額を紹介していきました。
二人以上世帯のほうが貯蓄額が多く、単身世帯においては貯蓄をしていない人の割合も多い傾向にありました。
貯蓄は早いうちから始めたほうが、その分月々の負担も軽くなります。
50歳代までは教育費や住宅ローンの返済など、貯蓄に回せるお金が少ないかもしれませんが、少しずつ老後資金を貯めていけると良いでしょう。
貯蓄以外にも資産運用もすることで、お金がお金を生み出す仕組み化ができるため、NISAやつみたてNISAなどの検討もしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況 1主な年齢の平均余命」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」
- プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」
- 厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」
- 帝国データバンク「食品値上げ、緩やかにペース減速へ 「値上げ疲れ」鮮明、年後半は値上げ控えも 6月は3600品目対象、「カップめん」500品目の一斉値上げ」
太田 彩子