最近では男性・女性ともに結婚を選択しない人が増えているようです。

50歳で未婚の場合は、生涯独身のままの「おひとりさま」で過ごすことが多いと考えられています。

内閣府の「2021(令和3)年版 少子化社会対策白書」によれば、50歳時の未婚割合は2000年ごろから徐々に増えてきており、2020年時点では男性28.3%、女性17.8%と過去最高に。

さらに、2040年には男性で29.5%、女性で18.7%になると予測されています。

【図表1】

出所:厚生労働省「令和3年版 厚生労働白書-新型コロナウイルス感染症と社会保障- > 本文掲載図表(一覧/バックデータ) > 図表1-1-2 50歳時の未婚割合の推移」

未婚のまま過ごすというのは、生き方の自由度が高く、自分の好きなことにお金をかけられるメリットがあるといえます。

一方で、老後で想定されるリスク、相応の資金の備えを考えておくことも忘れてはなりません。

そこで今回は、おひとりさまの貯蓄事情を紹介し、老後を見据えた対策にはどんなことができるのか紹介します。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

非正規雇用の女性うち約35%が未婚(離別・死別含む)

非正規雇用には、パート・アルバイト・派遣社員・契約社員・嘱託など、さまざまな形態での働き方があります。

厚生労働省の資料『「非正規雇用」の現状と課題』によると、非正規雇用で働く人々は、2010年以降雇用者に占める割合が約35%を超え、2022年では36.9%を占めています。

年齢層の割合は【図表2】のとおりになります。

●非正規雇用で働く人の年齢階級別割合(2022年度)

【図表2】

出所:厚生労働省「非正規雇用」の現状と課題」

  • 15~24歳:12.7%
  • 25~34歳:11.1%
  • 35~44歳:15.3%
  • 45~54歳:20.8%
  • 55~64歳:20.9%
  • 65歳以上:19.3%

さらに、総務省の労働力調査(2022年度)で雇用されている女性の非正規雇用率は52%です。

このうち、おひとりさまは約35%ですが、未婚の方は約23%。

離別・死別された方が約12%という結果になっています。

おひとりさまと一括りにいっても、さまざまな事情を抱えた方が含まれていることがわかります。