花盛りの春が終わるのを待ちかねていたかのように訪れる梅雨シーズン。ひとたび雨が降るとしばらくの間うっとうしい日々が続き、ようやく晴れたかと思うと地面からの湿度で蒸し暑くなります。
雨で庭仕事もできないうちに、植物にとってはさまざまなトラブルが発生することも。今回は梅雨入りから梅雨明けまでの間、やっておきたい庭のお手入れを紹介します。
要注意!梅雨時期の植物に起きやすい〈5つのトラブル〉
〈梅雨のトラブル 1〉雨水で花や葉が傷む
せっかくキレイに咲いた花も、雨にぬれてしまうと傷んでしまいます。花弁が多く重なっている花はとくに雨水がたまりやすく、重みで茎が曲がったり折れたりすることも。
梅雨の晴れ間には花弁についたしずくがレンズ代わりになって強い光を集め、さらに花や葉を傷めてしまいます。近年では酸性雨が降ることも多くなり、花や葉にシミができるのも困りものです。
〈梅雨のトラブル 2〉蒸れで根腐れする
植物の生育に水分は欠かせませんが、必要量以上の湿り気は植物にとってもストレス。気温が高くなるとジメジメした土の中では蒸れが生じ、根腐れをおこすこともあります。
大きな葉がたくさん茂っていると晴れても株元に光が届きにくいため、土がいつまでも多湿状態で好ましい環境ではありません。
〈梅雨のトラブル 3〉雨に打たれて倒れる
背丈が高い植物や茎が細くて柔らかい植物は、強い風雨にあおられると簡単に倒れてしまいます。倒れて地面に触れると花や葉が傷んだり、茎が折れて生長が止まったりします。
〈梅雨のトラブル 4〉雑草が繁殖する
梅雨時期に弱ってしまう園芸種とは異なり、雨の中でも元気に育つのが雑草。雨で草抜きすることもできないうちに、雑草はさらにたくましく繁殖し続けます。
植物の株元をびっしりおおうように雑草が生えていると、風通しが悪くなり土がつねに湿った状態に。土の中にある大切な養分を、雑草にも分け与えてしまうことにもなります。
〈梅雨のトラブル 5〉病害虫が発生する
6高温多湿な梅雨シーズンは病害虫が発生しやすい時期。梅雨に多発する病気は黒点病・ウドンコ病・灰色かび病・べと病など。ナメクジやヨトウムシ、テントウムシも発生しやすくなります。