年金と貯蓄の切り崩しだけでセカンドライフを満喫できるのか?というテーマは多くの人の間で検討され続けているのではないでしょうか。
労働を前提としたセカンドライフの設計も想定されます。
定年まで仕事一筋、もう労働はしたくないという人がいる一方で、労働を余儀なくされる人、社会との接点を持つために労働したい人など、考え方はさまざまです。
本記事では、70歳代の貯蓄と平均的な年金月額を確認しつつ、労働を選ぶ場合、どのような職種が良いか?という内容を紹介しています。
セカンドライフの具体的なイメージの一助になれば幸いです。
1. 70歳代の貯蓄と年金収入
まずは、70歳代の平均貯蓄と平均年金月額について、確認しておきましょう。
1.1 70歳代の平均的な貯蓄額
最新の金融広報中央委員「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」の各種分類別データによると、70歳代の貯蓄額の割合は、500万円以上から少しずつ増え始め、ボリュームゾーンは、1000万円以上となっていました。
金融資産そのものを持っていない世帯も一定数存在します。
住宅ローンの残債にもよりますが、貯蓄額2000万円以上の世帯は、生活のための労働を検討しなくともやりくりできるかもしれません。
1.2 年金収入の内訳
次に、一般的な年金月額の平均値を調べてみました。
厚生年金の場合、老齢年金は平均約14万円、離職期間などのため25年の納付に満たない人の平均は約6万円です。
その他障害年金や遺族年金などによっても、金額は大きく異なります。
国民年金は厚生年金と年金制度の構造が異なることから、受給金額はかなり少なくなります。
25年以上の納付でもらえる平均金額は約5万円と、厚生年金に比べると大きく減額されます。
25年未満の納付期間だと、平均月額はおよそ2万円にまで下がります。
国民保険だけで生活するのは無理でしょう。