3. 【買うべきじゃない投信2】信託報酬が高い
投資信託を選ぶ際の基準の1つが、運用や管理にかかるコスト「信託報酬」です。金融庁がつみたてNISAのために選定した指定インデックス投信の報酬には下記の決まりがあります。
- 国内資産を対象とするもの:信託報酬0.5%以下(税抜き)
- 海外資産を対象とするもの:信託報酬0.75%以下(税抜き)
インデックス投信ではベンチマークと同じ値動きを目指す運用方針のため、同じベンチマークの投信の成績はほとんど変わりません。
そこで差が出てくるのが、信託報酬などの運用のコストになります。同じベンチマークの投資信託であれば、信託報酬が安いものを選ぶといいでしょう。
4. 【買うべきじゃない投信3】安定を売りにしている
投資対象によって値動きは異なります。比較的値動きが少ないものが債券、値動きが大きいものが株式などです。
老後を資産運用の目的としている場合、50代など老後が間近な場合は安定したものを選んだ方がいいですが、20~40代などまだ老後まで時間がある方は長期間にわたって成長していく資産の方がよいでしょう。
つみたてNISAは運用益が非課税になる制度なので、利益が出なければそのメリットを得ることができません。ローリスク・ハイリターンのものは存在しないので、どれくらいのリスクを自分が取れるかを考えながら投信も選んでいきましょう。
5. 【買うべきじゃない投信4】分散しすぎている
投資信託のメリットは分散投資ができることです。月のつみたて上限の3.3万円の中であまり多くの投資信託を選ぶことはおすすめできません。
投資対象地域が「先進国」「新興国」「全世界」のもの、対象資産が「株式」「債券」「REIT」など様々な種類があり、迷ってしまいますよね。
ただ、あまりに多くの投信を選んでしまうと、値上がりした場合の恩恵も少なくなってしまいます。毎月決まった金額をつみたてることで時間が分散され、リスクはある程度おさえられていきますので、あまり多くの投資信託を選びすぎないようにしましょう。
まとめにかえて
岸田首相が「1億総株主」を掲げているように、今後さらにつみたてNISAは注目を集めていくでしょう。お気に入りの投資信託を見つけて、楽しく資産運用をスタートできるといいですね。
金融機関によって取り扱いの投信は異なりますので、スタートする前にどんな投信があるか確認しておきましょう。
参考資料
- 金融庁「金融庁 つみたてNISA」
- 金融庁「つみたてNISA対象商品届出一覧(運用会社別)2022年4月26日現在」
- 金融庁「NISA・ジュニアNISA利用状況調査 令和3年6月末時点の訂正(令和3年10月12日公表)」
- 日本証券業協会「信託報酬」
グイン 安季子