今まで仕事一筋だった会社員の方も、50歳代になると定年を意識しはじめる方が多いでしょう。退職金を楽しみにしている人もいると思います。

一方で、老後資金の対策を考える方もいるのではないでしょうか。日本証券業協会の「NISA口座開設・利用状況調査結果 (2022年12月31日現在)について」によれば、50歳代のNISA口座数は一般NISAで122万口座、つみたてNISAで67万口座。

20~40歳代の若い世代ではつみたてNISA口座のほうが多いですが、50歳代になると逆転し、一般NISAのほうが多くなります。

定年前の50歳代はどれくらいの貯蓄があるのでしょうか。今回は50歳代の貯蓄を確認した後、50歳代から老後に向けて検討したい効果的な節約術3選も解説しますので参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

50歳代で二人以上世帯の貯蓄額はいくらか

金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」によると、50歳代二人以上世帯の金融資産保有額は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」をもとに筆者作成

50歳代二人以上世帯の金融資産保有額

  • 非保有 :24.4%
  • 100万円未満 :9.3%
  • 100~200万円未満 :5.8%
  • 200~300万円未満 :4.2%
  • 300~400万円未満 :5.1%
  • 400~500万円未満 :3.2%
  • 500~700万円未満 :5.0%
  • 700~1000万円未満 :5.7%
  • 1000~1500万円未満 :8.8%
  • 1500~2000万円未満 :6.0%
  • 2000~3000万円未満 :7.2%
  • 3000万円以上 :10.8%
  • 無回答 :4.6%

平均値 :1253万円
中央値 :350万円

4世帯に1世帯は貯蓄がない状況です。一方で、3000万円以上の貯蓄がある世帯も10%あるため、世帯による貯蓄の差は大きいです。

また、1000万円以上の資産を保有する世帯は22%あり、約5世帯に1世帯は1000万円の貯蓄を持っています。

50歳代・単身世帯の貯蓄額はいくらか

二人以上世帯の貯蓄を確認しましたが、単身世帯はどれくらいの貯蓄があるのでしょうか。

金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年以降)」によると、50歳代単身世帯の金融資産保有額は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「各種分類データ(令和4年)ー家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」をもとに筆者作成

50歳代単身世帯の金融資産保有額(平均・中央値)

  • 非保有 :39.6%
  • 100万円未満 :11.5%
  • 100~200万円未満 :5.5%
  • 200~300万円未満 :4.4%
  • 300~400万円未満 :3.0%
  • 400~500万円未満 :1.9%
  • 500~700万円未満 :3.0%
  • 700~1000万円未満 :5.5%
  • 1000~1500万円未満 :4.6%
  • 1500~2000万円未満 :4.1%
  • 2000~3000万円未満 :4.1%
  • 3000万円以上 :9.6%
  • 無回答 :3.3%

平均値 :1048万円
中央値 :53万円

二人以上世帯と比べて貯蓄額は少ないです。

また、中央値は53万円と低くなっています。一方で、平均値は1048万円のため、平均値と中央値の差は約20倍の差です。単身世帯では、一部のお金持ちが平均値を大きく引き上げていることがわかります。